【アナリスト水田雅展の銘柄分析】インフォマートは押し目買い好機、成長力を評価して1月高値試す

2014年4月14日 09:53

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  企業間電子商取引のプラットフォームを提供するインフォマート <2492> (東マ)の株価は、全般地合い悪化の影響で4月3日の戻り高値から一旦反落したが、中期成長力を評価して1月高値を試す流れに変化はなく押し目買いの好機だろう。なお4月30日に第1四半期(1月~3月)の業績発表を予定している。

  フード業界向けプラットフォーム「FOODS info Mart」で、企業間電子商取引(BtoB)の「ASP受発注システム」「ASP規格書システム」「ASP商談システム」「ASP受注・営業システム」などを提供している。大手の食材卸売企業や外食チェーンも当システムを利用し、月額のシステム使用料収入が収益柱のストック型収益モデルであることも特徴だ。

  子会社はインフォライズがクラウドサービス事業、インフォマートインターナショナル(香港)が海外事業を展開している。4月1日には子会社インフォマートインターナショナルが、台湾進出の日系企業向けに台湾版「FOODS info Mart」のサービス提供を本格的に開始すると発表した。

  13年12月末時点の「FOODS info Mart」利用企業数(海外事業除く)は、12年12月末に比べて2723社増加し、3万4202社(売り手企業が同2482社増加の2万7257社、買い手企業が同241社増加の6945社)となった。また13年の年間システム取引高合計は12年比16.6%増加の8618億円、外食産業における仕入金額ベースのシェアは12.4%となった。14年12月期目標として利用企業数3万6000社超、システム取引高1兆円を掲げ、全国のホテル・給食業界への営業も強化している。

  さらに中期成長に向けて、次世代「BtoB&クラウド」プラットフォーム提供によるフード業界BtoBの強化、他業界BtoB展開として美容業界向け「BEAUTY info Mart」や医療業界向け「MEDICAL info Mart」による事業領域拡大を推進している。

  アライアンス戦略では13年5月にJFEシステムズ <4832> 、13年6月に東芝テック <6588> 、13年11月に東京システムハウスとデータ連携を開始した。14年2月には子会社インフォライズと協同で、国内外のフード業界関連企業向け総合マーケティングサービス「BtoB F-Marketing」を開始した。

  なお4月8日には、14年3月末現在で「ASP受発注システム」「ASP受注・営業システム」のWebによる発注店舗数が5万15店舗となり、全国約72万の外食店舗におけるシェアが6.5%に拡大したと発表している。電話やFAXからWebに切り替えて発注する店舗が着実に増加しているようだ。

  今期(14年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比20.1%増の52億12百万円、営業利益が同85.9%増の20億35百万円、経常利益が同83.0%増の20億26百万円、純利益が同92.4%増の12億14百万円としている。各システムの利用数増加に伴ってシステム使用料収入が増加基調であり、既存プラットフォームの償却完了に伴う減価償却費減少も寄与する。人件費増加などを吸収して大幅増収増益見込みだ。

  株価の動きを見ると、4月2日に急伸して前日比282円(16.57%)高の1984円を付け、4月3日には戻り高値となる1990円を付けて1月高値2000円に接近した。その後は利益確定売りや全般地合い悪化の影響で急反落し、4月11日には1542円まで調整する場面があった。ただし個別の悪材料は見当たらず自律調整の範囲だろう。

  4月11日の終値1594円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS38円76銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円38銭で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績連結BPS110円28銭で算出)は14倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの26週移動平均線に接近して再動意のタイミングのようだ。1月高値を試す流れに変化はなく押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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