週刊ダイヤモンド今週号より~金融引き締めで投機が崩壊、中国・銅価格急落の真相

2014年3月24日 08:07

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記事提供元:フィスコ


*08:08JST 週刊ダイヤモンド今週号より~金融引き締めで投機が崩壊、中国・銅価格急落の真相
新たな「チャイナリスク」が顕在化しています。中国の銅価格の急落が、世界の市場に不安をもたらしているのです。3月5日からの1週間で、上海先物取引所の銅価格は10%下落、これが12日の世界株価下落の一因ともなりました。

中国の景気減速は事実ですが、問題は別の面にあります。実は、中国の銅輸入の半分ともいわれる部分を、投機目的が占めているのです。基本としては、銀行から米ドル資金を調達して銅を輸入、6ヶ月程度の支払い猶予期間に得た資金を元に人民元で運用して、銅の売却代金を人民元で受け取ります。米ドルと人民元の金利差で利ざやを稼げるだけでなく、売却までの間に理財商品や社債などで運用するケースもあるようです。

ところが、3月7日には中国で初の社債デフォルトが発生、業者や銀行に一気に不安が広がり、担保の銅があわてて売られて銅価格が下落、さらに売りが加速した構図となっているのです。「引き締めで真っ先に絞られるのは投機目的の資金。今回の下落は、一言で言えばクレジットクランチの影響だ」と指摘されています。

中国の金融システム全体を揺るがすような事態になれば、政府が救済措置を取ると見られ、足元の中国経済に対する市場の不安は、やや過剰反応の面もあります。ただ、リスクが高まっているのは間違いなく、中国は経済成長と構造改革の二兎を追うことができるのか、銅価格の急落はその難しさを示しています。《NT》

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