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「ネット終活サービス」の新たな動き 生存確認も含めた取組み
人生の終わりのための活動とされる「終活」。終活とは自分が人生を終える際、遺族による葬儀・財産分与が円滑に行われる様、あらかじめ準備するものである。誰しも迎える人生の終末、近年ではパソコンや携帯電話のデータについても対処法が問われている。
今月4日、kitamuraはWebサービス「ラストメッセージ」を開始した。これはユーザーが亡くなった後、パソコンや携帯電話に残されたデータ・個人情報の流出を防ぐ被害を妨げるためのサービスだ。ではどのようにしてkitamuraはユーザーの「死」を把握するのだろうか。
kitamuraは利用申し込みをしているユーザーに対して、毎週メール配信を行うという。メールが閲覧されることで、生存確認と位置づける。また予めサービス登録時に家族や友人を第三者「バディ」として立てておく必要がある。本人へのメール配信で一定の期間、閲覧が滞った場合、kitamura がバディに安否確認を依頼する。そこでユーザーの死が確認された場合、バディに対し個人のファイルロック解除情報(パスワード)を引き渡す。バディはパスワードでファイルロックを解除し、中のデータを消去する作業を行う。バディはあくまで「信頼できる人」であることが前提となる。無料で利用できるサービスなので、ぜひチェックしておきたいところだ。
またニフティは終活支援サービス「暮らしづくり終活」を提供している。これは葬儀・お墓・遺品整理・見守りサービスの専門業者と連携し、相談・見積り・資料取り寄せ・プラン検索などを可能とするものである。これにより約400社の葬儀社から葬儀の見積りを提案してもらうことが可能となる。その他、墓地探しや見学などについても予約することができる。
これらの中でも近年注目を集めているのが「見守りサービス」だ。これは遠地で暮らす家族のための安否確認システムであり、遠地にいながら家族の安否を確認できるサービスである。高齢化社会、1人世帯が増えるにつれて需要も増えており、該当者はなんらかの形で設置している様子が伺えるサービスとなっている。
ニフティとコムニコが共同で行った「終活意識調査」では、Facebook、Twitter、mixi、LINEなどソーシャルメディアで「家族の死を伝えたい」と意思表明している人は34.6%であった。また自分の死について「伝えてほしい」と回答したのは31.2%である。私たちの生活に密着しているネットライフでは、「終活」についてもさまざまな取組みやサービス提供が実施されている。これをどう考えていいのか、筆者としては悩むところではある。(編集担当:久保田雄城)
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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