“大阪人のそろばん好き“”東京人の英語好き“”兵庫人の華道好き“

2014年3月6日 22:35

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記事提供元:エコノミックニュース

 古くから商人の町として発展してきた大阪の商売人魂も今は昔かと思いきや、そうではないようだ。全国のサービス関連施設利用者数を調べた調査によると、他の習い事では軒並み東京が受講者数トップとなる中で、「そろばん教室」だけは大阪が突出して受講者が多く、全国のそろばん受講者の約4分の1を占めていた。ほかにも「外国語会話」は東京で特に熱心で、「生花・華道」は東京と兵庫が受講者数で他県を大きく引き離すなど、習い事にも大きく地域性が表れていた。

 2月26日に公表された「2012年度経済センサス―活動調査(確報)結果・産業別集計」 に掲載された、サービス関連施設利用者数等の都道府県ランキングで明らかになった。

 東京が年間利用者数第1位となった施設は、「フィットネスクラブ」「ボーリング場」「映画館」「劇場、興行場等」などで、娯楽施設や狭い土地でも体を動かすことのできる施設が占めていた。また「学習塾」「音楽教授業」「書道教授業」「生花・華道教授業」「外国語会話教授業」「スポーツ・健康教授業」の受講者数で東京が第1位となるなど、習い事関連では圧倒的に東京の受講者が多かった。

 特に「外国語会話」で東京が多く、全国に占める割合が約30%と第2位の愛知(6.6%)、第3位の神奈川(6.0%)を大きく引き離しており、東京の人が他府県と比較して外国語会話のレッスンに熱心であることがわかる。

 習い事関連のほぼすべてで東京の受講者が最も多かった中で、「そろばん教授業」だけは唯一、大阪が受講者数第1位で全国の23.3%を占めており、第2位が名古屋(11.8%)、第3位東京(5.8%)と、他県に比べて大阪府民が際立ってそろばんに熱心であることがうかがえる。また「生花・華道教授業」では東京の兵庫2都県で全国の6割を占めるなど、他県と比べて強い興味を持っていることがわかった。

 その他の施設では、「ゴルフ場」「テニス場」の年間利用者数は千葉がトップ、「ゴルフ練習場」「バッティング・テニス練習場」は愛知、「体育館・運動場」の利用者数は神奈川がそれぞれ第1位だった。

 習い事ひとつをとってもこうも地域差がでるものかと非常に興味深い数字を今回の調査は示してくれる。要約すると“大阪人のそろばん好き“、”東京人の英語好き“、”兵庫人の華道好き“といったところか。背景や要因が分析できればさらに興味深い事実が見えてくるかも知れない。(編集担当:横井楓)

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