概況からBRICsを知ろう~中国本土市場は高安まちまち、需給悪化懸念が根強く反落

2014年1月20日 10:46

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記事提供元:フィスコ


*10:46JST 概況からBRICsを知ろう~中国本土市場は高安まちまち、需給悪化懸念が根強く反落

【ブラジル】ボベスパ指数 49181.86 -1.04%
先週末17日のブラジル市場は続落。主要指標のボベスパ指数は前日比514.42ポイント安(-1.04%)の49181.86で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは11、値下がり59、変わらず2と売りが優勢。ヘルスケアを除くすべてのセクターが下落し、中でも消費者サービスや金融に売りが集中した。

買いが先行した後は売りに押され、その後も安値圏でもみ合った。国内総生産(GDP)の先行指標となる経済活動指数が予想以上に縮小したことが警戒され、小売りや不動産など内需関連に売りが集中。統計局は17日、11月の経済活動指数が前月比でマイナス0.31%となり、前月のプラス0.71%(改定値)を下回ったと発表。市場予想はプラス0.10%だった。前年同月比ではプラス1.34%にとどまり、こちらも前月のプラス2.74%と市場予想のプラス1.90%を下回った。

【ロシア】MICEX指数 1486.88 +0.42%
17日のロシア市場は反発。主要指標のMICEX指数は前日比6.15ポイント高(+0.42%)の1486.88で取引を終了した。指数構成銘柄の値上がりは32、値下がり17、変わらず1と買いが優勢となった。

小幅安で寄り付いた後はしばらく狭いレンジで推移したが、中盤から上げ幅を拡大させた。国際原油相場の上昇が石油・ガスなど大型銘柄の買い材料。また、予想以上の貿易黒字も好感された。統計局は17日、11月の貿易黒字が166億米ドル(約1兆7297億円)となり、前月の127億米ドルを上回ったと発表。市場予想は136億米ドルだった。

【インド】SENSEX指数 21063.62 -0.95%
17日のインドSENSEX指数は続落。小幅安で寄り付いた後、じりじりと下げ幅を広げる展開。前日16日に2013年10-12月期決算を発表したIT最大手タタ・コンサルタンシー・サービシズの急落が指数の重しになった。同期純利益は市場予想を上回ったものの、株価が過去最高値圏で推移する中で材料出尽し感からの利益確定売りが広がった。また、足元で堅調に推移していた素材関連も軟調に推移するなど、全体的に利食い売りの入りやすい地合いになった。

【中国本土】上海総合指数 2004.95 -0.93%
17日の上海総合指数は反落。新規株式公開(IPO)の再開による需給悪化懸念が根強かった。この日はIPO再開の第1号となる紐威股フンが上海市場に上場。大型株の陝西煤業もこの日公募を行った、また、銀行株の下落も指数の足かせに。当局が影の銀行(シャドーバンキング)規制を強化するとの観測が警戒された。加えて、翌週20日に10-12月期の国内総生産(GDP)など経済指標の発表を控えて、積極的な買いが手控えられた。《FA》

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