【編集長の視点】エンカレッジはトップシェアのセキュリティソフトを手掛かりに直近IPO株買いが再燃し急反発

2014年1月15日 10:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  エンカレッジ・テクノロジ <3682> (東マ)は、75円高の3310円と急反発している。システム証跡監査市場のデファクト・スタンダード(事実上の業界標準)として69.5%のトップシェアを握るセキュリティ関連のパッケージソフト「ESS REC」を見直し直近IPO(新規株式公開)株買いが再燃しており、IT(情報技術)関連のIPO株として異例の配当を継続していることもフォローの材料視されている。

■高収益モデルを展開し売上高経常利益率は30%超

  「ESS REC」は、システム管理者が行った操作内容を動画、テキストで克明に記録し、システムトラブルや情報漏えいなどの不正操作や操作ミスが起こった場合に、原因究明やシステム操作の点検・監査を容易に分析・再現させることを可能とするもので、情報化社会では不可欠のセキュリティソフトとなっている。

  2004年8月から出荷された同社の主力製品で、営業戦略として大・中規模システム向けはパッケージソフトとして販売されており、既存顧客は400社に達し、うち上場企業が75%、大手金融機関が30%を占めている。小企業システム向けは、クラウドサービスで提供されており、このフロー型の業態展開のほか、ストック型として販売先への保守サポートサービス、コンサルティングサービス、顧客サイトに常駐して製品の導入効果を最大化するSIO常駐サービスも合わせて展開する収益モデルが、売上高経常利益率で30%を超える高収益につながっている。

  今3月期業績は、売り上げ12億1200万円(前期比32%増)、経常利益4億円(同29%増)、純利益2億4800万円(同29%増)、1株利益84.9円と予想、配当も11円を予想している。先行きも、「ESS REC」の重要ポイントの圧縮技術や検索技術が、取得特許(申請中)に守られリーディングカンパニーのポジションは不変なことから高成長が続く見込みである。

■IPOの端境期で三角保ち合いを上放れ再騰展開も有力

  株価は、12月11日に公開価格1730円でIPOされ3775円で初値をつけ3980円と買い進まれ、調整した上場来安値2505円からストップ高を交えて上場来高値4450円まで約8割高して急騰幅の3分の2押し水準でもみ合い三角保ち合いを形成している。IPOは、2月13日上場予定のアキュセラ <4589> (東マ)まで端境期となることから、直近IPO株人気を高め再度の急伸展開も想定される。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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