【アナリスト水田雅展の銘柄分析】フランスベッドホールディングスは下値を切り上げモミ合い上放れ、好業績に再評価余地

2014年1月14日 09:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  介護・福祉関連用具のフランスベッドホールディングス <7840> の株価はモミ合い展開だったが、徐々に下値を切り上げて足元ではモミ合い上放れの動きを強めている。今期(14年3月期)好業績に再評価余地があり、動意付く可能性もあるだろう。

  04年に純粋持株会社へ移行して、メディカルサービス事業(介護・福祉関連用具のレンタル・販売、介護予防の通所介護施設「悠々いきいき倶楽部」運営など)、インテリア健康事業(家庭用高級ベッド、医療・介護用ベッド、リハビリ商品など)、その他事業(日用品雑貨販売など)を展開している。

  成長分野のシニア・シルバービジネスに経営資源をシフトして、医療・介護用電動リクライニングベッド・マットレス、高齢者向け「リハテック」ブランドの電動アシスト三輪自転車やハンドル型電動車いす、在宅・病院・福祉施設向け「見守りケアシステム」など、独自の新商品・新サービス投入を強化して介護・福祉用具レンタル市場でのシェア拡大戦略を推進している。さらに新規販売チャネル開拓で病院・施設向け取引も拡大しているようだ。

  今期連結業績見通しは売上高が前期比5.4%増の536億円、営業利益が同37.0%増の28億円、経常利益が同36.2%増の27億50百万円、純利益が同29.1%増の14億60百万円としている。高性能・高付加価値商品の市場投入などが寄与して、人員増などのコストアップ要因を吸収する。メディカルサービス事業は介護・福祉市場の拡大、インテリア健康事業は高額消費の好調も追い風であり、円安進行に伴って輸入品に対する競争力も回復しているようだ。市場拡大や円安進行は中期トレンドであり、来期(15年3月期)以降の好業績も期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、時折動意付く場面があるが人気が続かず、昨年10月以降は概ね190円~210円近辺でモミ合う展開が続いている。ただし下値は徐々に切り上げている。さらに足元ではレンジ上限に接近してモミ合い上放れの動きを強めている。今期好業績を見直す動きだろう。

  1月10日の終値205円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円68銭で算出)は31倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間4円50銭で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS165円80銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると6月安値を起点として徐々に下値を切り上げている。さらに足元では26週移動平均線に続いて13週移動平均線も回復し、強基調へ転換の動きを強めている。好業績に再評価余地があり、動意付く可能性もあるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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