【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ソフトクリエイトホールディングスは調整一巡し再上昇のタイミング、ネット通販市場拡大が追い風

2013年12月25日 12:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  ECサイト構築のソフトクリエイトホールディングス <3371> の株価は、10月急騰の反動局面だったが、調整が一巡して再上昇のタイミングのようだ。ネット通販市場の拡大が追い風であり、中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

  ECソリューション事業(ECサイト構築ソフト「ecbeing」販売、ECサイト運用、ECプロモーションサービスなど)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフト「X-point」「AgileWorks」「Assetment」「L2Blocker」の販売や基幹系システムの受託開発など)、物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。

  顧客のEC事業立ち上げ時の戦略コンサルティングから、ECサイト構築・運用支援・プロモーションサービスまで総合的なサービスを提供していることが強みだ。ECサイト構築実績は前期までの累計で国内断トツ首位の750社超に達し、今期(14年3月期)は800社超まで増加する見込みだ。

  11月28日には、サッポロホールディングス <2501> が運営する「サッポログループネットショップ」が、当社のECサイト構築ソフト「ecbeing」を採用して新規オープンした。また12月13日には、メガネスーパー <3318> の直営オンラインストアのリニューアルで、ECシステムをASPサービスからECサイト構築ソフト「ecbeing」に移行してリニューアルオープンしたと発表している。

  ECサイト構築実績の積み上げに伴ってストック型売上も拡大基調であり、今後はECサイト構築・運用支援に加えて、Webプロモーション(ネット広告)分野の強化などデジタルマーケティング市場へ積極展開する方針だ。アライアンス戦略も強化している。13年5月には日本ユニシス <8056> と資本・業務提携、13年9月には東芝テック <6588> と業務提携し、13年10月には子会社エイトレッドがサイボウズ <4776> のクラウド型サービスウェアとの連携サービスを開始した。

  今期連結業績見通しについては売上高が前期比12.5%増の113億円、営業利益が同24.2%増の13億59百万円、経常利益が同10.1%増の13億80百万円、純利益が同10.0%増の7億10百万円としている。機能を一段と向上させた「ecbeingプラスワンシリーズ」が好調であり、ECサイト構築・運用支援の新規顧客開拓が進み、Webプロモーション分野の拡大も寄与する。

  増収効果でコスト面での開発費、広告宣伝費、人件費などの先行投資負担、そしてデータセンター移転費用の特別損失計上を吸収する見込みだ。第2四半期累計(4月~9月)の営業利益と経常利益は期初計画を上回る増益だった。第4四半期(1月~3月)の構成比が高いことも考慮すれば、通期でも好業績が期待される。

  9月25日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限37万5000株、取得価額総額の上限3億円、取得期間13年9月26日~14年3月31日)については、11月30日までの累計で取得株式総数6万4200株、取得価額総額5283万7000円となった。

  株価の動き(7月1日付で株式3分割)を見ると、10月21日の年初来高値1017円から反落して反動調整局面となり、11月28日には852円まで調整する場面があった。ただし足元では900円台を回復して調整一巡感を強めている。12月10日には944円まで戻す場面もあった。中期成長力を評価する動きだろう。

  12月24日の終値906円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS52円29銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間17円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS401円55銭で算出)は2.3倍近辺である。日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復し、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して下値を切り上げている。調整が一巡して再上昇のタイミングだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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