ホンダ、ブラジルに430億円投じた新工場 15年から稼働で生産能力倍増

2013年11月27日 11:15

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ホンダは26日、ブラジルのサンパウロ州に建設する新四輪車工場の着工記念式典を行った。2015年から年間12万台の規模で新型フィットや小型車の生産を行なう計画。写真は新型フィット。

ホンダは26日、ブラジルのサンパウロ州に建設する新四輪車工場の着工記念式典を行った。2015年から年間12万台の規模で新型フィットや小型車の生産を行なう計画。写真は新型フィット。[写真拡大]

 ホンダのブラジル法人ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル(HAB)は26日、ブラジルのサンパウロ州に建設する新四輪車工場の着工記念式典を行ったと発表した。投資金額は約10億レアル(約430億円)で、2015年から年間12万台の規模で新型フィットや小型車の生産を行なう計画。

 同社によると、新工場の所在地は、サンパウロ市から北西200kmに位置するイチラピーナ市。稼働開始は2年後の2015年を予定している。

 敷地面積580万平方メートルの土地取得と設備購入、建屋建設費用を含めた投資額は約10億レアル(約430億円)で、年間生産能力は12万台、従業員数は約2,000名となる予定。

 稼働開始時は、新型「フィット」を生産し、その後はグローバルで需要が高いフィットクラスの小型車で生産機種の拡大をしていく予定という。

 今回の新工場の稼働により、既存のスマレ工場とあわせたHABの年間生産能力は、現在の12万台から24万台に拡大する。

 また、スマレ工場内では、南米現地開発強化のために新四輪研究所を建設中で、年内に本格的な活動を開始する予定。ブラジルの顧客のニーズをもとに開発したより多くの魅力的な商品を提供していくという。

 新工場の着工記念式典にはサンパウロ州知事、政府当局者、地元関係者、取引先など約300名が出席し、ホンダからは伊東孝紳社長が出席した。

 伊東社長は、「ホンダにとって世界第四位の自動車市場であるブラジルは大変重要であり、研究開発や生産能力を強化している」「今回着工した新工場の稼働により、今後も魅力ある商品を、早く、安く、低炭素で、幅広く提供していく」とコメントしている。

 ホンダによると、同社は1971年にブラジルでの二輪車ビジネスを開始し、1976年に二輪車生産を開始した。二輪生産事業の累計投資額は約37億レアル(約1,670億円)。

 1997年には四輪車生産を開始し、今回発表した新工場の投資を含む四輪生産事業の累計投資額は、約35億レアル(約1,500億円)に達する予定という。

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