ホンダ、FCEVのコンセプトカーをLAオートショーで初公開　2015年に発売

　ホンダの米国法人アメリカン・ホンダモーターは20日、2013年ロサンゼルスオートショーで新型の燃料電池電気自動車（FCEV）「Honda FCEV CONCEPT」を初公開した。

　Honda FCEV CONCEPTは、2008年に発売した「FCXクラリティ」の後継モデルとして、FCEVの本格普及期の始まりと位置づけられている2015年に向けて、一層の性能向上とコストダウンを目指した次世代FCEVコンセプトカー。

　搭載している新開発のFC STACKは、従来型より約33％の小型化を図りながら、100kW以上の高出力と3kW／L以上の出力密度を実現。このFC STACKを含めたパワートレインを市販車として世界で初めてセダンタイプのフロントフード下に集約して搭載している。

　これにより、大人5人が快適に座れるゆとりあるフルキャビンパッケージを実現するとともに、先進のエアロダイナミックフォルムによる空力最適シルエットを両立した。

　70Mpaの高圧水素貯蔵タンクを搭載し、航続距離は300マイル（約480キロメートル）以上を実現した。水素タンクの再充填は3分程度の短時間で完了し、現在のガソリン車と同等の使い勝手が可能という。

また、FCXクラリティで実証試験を積み重ねた外部給電機能の装備に対応し、災害時などに家庭へ電力供給を行うことができる。

　同社は、Honda FCEV CONCEPTをベースにしたFCEVを、2015年に日本と米国、その後欧州で発売する予定。

　また、2020年頃に向けて、さらに小型・軽量で高い性能を有した低コストな燃料電池システムと水素貯蔵タンクを米ゼネラルモーターズ（GM）と共同開発することで、FCEVの本格的普及を推進していく。