【アナリスト水田雅展の銘柄分析】きちりは戻り高値圏から一旦反落も調整一巡して水準切り上げの動き

2013年11月12日 09:09

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

  飲食チェーンのきちり <3082> (東2)の株価は、9月の戻り高値圏から一旦反落したが、調整一巡して足元で水準切り上げの動きを強めている。今期(14年6月期)好業績見通しであり、高値圏回帰の展開となりそうだ。

  関西および関東エリアに直営店を展開する飲食チェーンである。カジュアルダイニング「KICHIRI」や「いしがまやハンバーグ」を主力業態とする自社ブランドの展開、および店舗受託運営を展開し、首都圏への新規出店を強化している。前期(13年6月期)末時点の直営店舗数は68店舗(関西エリア43店舗、関東エリア25店舗)である。

  13年2月に食品加工機械メーカーのサタケ、4月にイタリアのバックブランド「オロビアンコ」、5月に福岡県「はかた地どり」生産者である農業組合法人福栄組合と業務提携するなど、店舗を受託運営するプラットフォームシェアリング事業の確立を目指している。そして今後は、はかた地どり専門店「福栄組合」を多店舗展開型業態に育成する方針だ。

  中期経営計画では18年6月期の売上高100億円、営業利益15億円、経常利益16億円、純利益10億円、配当性向30%を経営目標値として掲げ、自社ブランド展開事業で100店舗、プラットフォームシェアリング事業で契約店舗数500店舗を目指している。

  11月5日発表の第1四半期(7月~9月)の業績(非連結)は前年同期比11.8%増収、同32.4%営業減益、同35.2%経常減益、同34.1%最終減益だった。新規出店効果で増収だったが、輸入原材料価格の上昇や積極的な人材採用による販管費増加などで減益だった。

  通期見通しは前回予想を据え置き売上高が前期比17.3%増の73億円、営業利益が同23.8%増の7億円、経常利益が同23.9%増の7億50百万円、純利益が同30.7%増の4億50百万円としている。通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が22.6%、営業利益が12.3%、経常利益が12.5%、純利益が12.0%と低水準だが、期中の新規出店効果などを考慮すれば、現時点では特にネガティブ要因とはならないだろう。

  なお11月5日に株式分割を発表した。13年12月31日を基準日(効力発生日14年1月1日)として1株を2株に分割する。この株式分割に伴って11月6日に配当予想を年間7円50銭(期末一括)に修正した。14年1月1日付の株式2分割を考慮すると年間15円(13年7月1日付の株式3分割も考慮すると年間45円)となり実質的に変更はない。

  また11月5日には株主優待制度の導入も発表している。毎年12月31日現在で1単元(100株)以上を保有する株主を対象として、当社運営店舗で利用できる「優待券3000円分」または「GABAライス3kg」を選択できる。

  株価の動き(7月1日付で株式3分割)を見ると、9月18日と19日に付けた戻り高値1097円から一旦反落したが、960円近辺で調整が一巡し、足元では1000円台を回復して水準切り上げの動きを強めている。利益確定売りが一巡して出直る動きのようだ。

  11月11日の終値1005円を指標面(14年1月1日付株式2分割前)で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS88円78銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績のBPS267円10銭で算出)は3.8倍近辺である。日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復し、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げている。調整が一巡して高値圏回帰の動きを強めそうだ。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【妻と夫の株ロマン】今後の相場展望(2013/11/01)
【銘柄Q&A】『NT倍率』でみると日経平均はもたつくと言うが本当か(2013/11/02)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事