国内株式市場見通し:五輪物色は継続、7年後に向けた先高観は簡単に後退せず

2013年9月14日 15:47

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記事提供元:フィスコ


*15:47JST 国内株式市場見通し:五輪物色は継続、7年後に向けた先高観は簡単に後退せず

先週の日経平均は大幅に上昇。2020年夏季五輪開催地に東京が選ばれたことが好感された。さらに、米国の量的緩和縮小に対する警戒感が弱まったほか、シリア情勢の緊張が和らいだことも相場を押し上げる一因となった。

週明けの東京市場は、首都圏でのインフラ整備で恩恵を受けるとみられる建設を中心に、不動産、倉庫運輸、陸運など五輪関連とみられるセクターや銘柄が軒並み急騰。翌10日もその流れは続き、大成建設<1801>の売買高は2億株を超え、データがさかのぼれる1980年以降で最多となった。週後半こそ、ご祝儀相場的な動きが落ち着くなか、個人主体による低位建設株など、材料系の五輪関連への循環物色が週を通して活発だった。

また、外部環境の落ち着きも安心感につながっていた。米国によるシリアへの軍事攻撃への警戒が高まるなか、オバマ米大統領の演説で、「シリアへの軍事攻撃承認の採決先送りを議会に求めた」と伝わると、先物主導で日経平均は一時14550円台まで上げ幅を広げている。また、先週は先物とオプションの清算日が重なるメジャーSQだったが、一時SQ値(14323.29円)を割り込む局面をみせたものの、「次期FRB議長にサマーズ氏指名へ、オバマ大統領が最終調整」と報じられると、SQ値を上回って取引を終えている。

今週の注目は17、18日に開かれる米FOMCとなる。量的緩和政策の縮小に踏み切るとの見方がコンセンサス。オバマ氏自身に近いサマーズ氏の選出の流れや、13日の米国株式相場の上昇を見る限りでは、過度な警戒は必要なさそうだが、長期金利や円相場への影響が大きいだけに、結果を見極めたいとする様子見姿勢に向かいやすい。

また、連休に挟まれているため、今週・来週ともに立会いは4営業日となる。週前半はFOMCの結果待ちとなり、週後半については連休を控えていることで手控えムードも。記録的な建設株など五輪関連の上昇に対して、既に先週末の段階で大成建<1801>などには外資系証券による格下げの動きも出てきた。

ただ、マネーゲーム化している面もあろうが、五輪をテーマに物色範囲に広がりがみられている。五輪関連での好パフォーマンスによって個人投資家の需給状況は改善されており、低迷していたSNSやバイオ関連などへの見直しに向かわせる余裕も生み出している。急ピッチの上昇の反動も今後は警戒する必要があるだろうが、7年後に向けた先高観はそう簡単には後退しないだろう。

また、政府の経済財政諮問会議の民間議員は、東京五輪をアベノミクスの「第4の矢」と位置づけ、東京を特区に指定し、大胆な規制緩和を進める提言をまとめた。今後3年から4年をめどに、医療や教育、それに都市計画などの分野で大胆な規制緩和を進めるよう求めており、循環的な五輪関連物色に向かわせよう。

そのほか、10月には政府の成長戦略第2弾が発表される。消費増税は来年4月実施で固まりつつあり、設備投資減税や法人税減税、カジノ構想など、物色材料には事欠かない状況である。《TN》

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