【経営者の言葉】京写の児嶋一登社長

2013年5月27日 06:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■当面は合理化投資を先行しつつ、成長への5つの成長戦略を進める

  京写<6837>(JQS・売買単位1000株)は、プリント配線基板の大手。とくに、複写機、プリンター、テレビ、DVD、LED照明機器、エアコン、洗濯機、冷蔵庫用などに用いられ、片面のみに導体パターンを構成する「片面板プリント配線板」では、月産60万平方メートルと東京ドーム約10個分に相当する、世界トップの生産量を誇る。海外売上は多く、世界経済の影響は大きい。

  同社の児嶋一登社長は、「欧州債務危機による世界経済の低迷、中国など新興国市場の成長ペースの鈍化の影響が予想以上に厳しいものでした。前3月期は7.3%減収、営業利益で22.7%の減益となりました。このため、2015年3月期に計画していた中期経営計画での売上250億円、営業利益率8%という数値を、1期間ずらせて2016年3月期に売上200億円、営業利益率6%に修正しました」という。

  今期については、内外景気に明るさがみられるため10.1%増収、営業利益35.5%増益と急回復の見通し。「再生可能エネルギー市場の拡大、スマートフォン・タブレット端末等の新商品の台頭、東南アジアで自動車関連の好調など事業環境に明るさはみられますが、引き続き合理化投資を先行させていきます。とくに、中国での人件費も上昇しているため合理化投資はインドネシアを中心に取組んでいきます」とコストダンウンを強調する。

  その一方で合理化だけでなく、(1)環境対応戦略、(2)ボリュームゾーン戦略、(3)グローバル戦略、(4)収益力強化戦略、(5)新規事業戦略――の5つの重点成長戦略を掲げ、「社員が誇れる挑戦企業になる」(児嶋社長)ことを目指している。とくに、環境対応戦略では、拡大するLED市場において、片面メーカーとして唯一、総合的な環境対応技術(ダストレス、熱レス、スペースレス)の研究・開発と製品提供を積極的に手がける。すでに、放熱基板Nacoraの量産開始・厚銅箔基板製造設備を導入、シリコンバレーベンチャー企業との素材開発を推進している。

  今期予想1株利益は34.8円、配当は年5円の予定。直近株価は300円(5月24日)。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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