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ジャック・ケルアック「路上」がコッポラ総指揮で映画化 - 8月に日本公開
世界中のアートや思想に決定的な影響を与えた、ビートニクを代表する作家・詩人ジャック・ケルアックが1957年に発表した自伝的小説「路上(On the Road)」。ケルアックが全米各地とメキシコを放浪した実体験をベースに、わずか3週間で書き上げたという逸話も語り継がれるこの名作は、ボブ・ディランに「僕の人生を変えた本」と言わしめ、ジム・モリソン、ブルース・スプリングスティーン、ニール・ヤングといったミュージシャンや、デニス・ホッパー、ジム・ジャームッシュ、ジョニー・デップら映画人に多大な影響を与えた。
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これまでに何度も映画化の話が持ち上がったが、ケルアック独特の即興的な文体と明確な起承転結のないストーリーなどがネックとなりことごとく企画が頓挫したが、フランシス・フォード・コッポラが原作の映画化権を購入し、この不朽のビート文学の完全映画化が実現した。監督はコッポラも称賛する、若き日のチェ・ゲバラの南米大陸縦断の旅を描いた2003年の映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」の監督を務めたウォルター・サレス。
著者のジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズといったビートニクの中心的人物がモデルとなっている登場人物たち。ケルアックの分身であるサルを演じるのは、「コントロール」のイアン・カーティス役で脚光を浴びたサム・ライリー。サルをさすらいの旅に誘うディーン役には、「トロン:レガシー」の主演で一躍ハリウッドの若手注目株に躍り出たギャレット・ヘドランドが抜擢された。その他、クリステン・スチュワート、エイミー・アダムス、キルスティン・ダンスト、ヴィゴ・モーテンセンといった豪華キャストが集合し、ビート世代の狂騒をスクリーンに甦らせている。
さらに、「バベル」「ブロークバック・マウンテン」で2度のアカデミー作曲賞に輝くグスターボ・サンタオラヤが、ビート文学と密接な関係にあるジャズを導入した魅惑的な音楽を生み出し、撮影監督のエリック・ゴーティエ、美術のカルロス・コンティといった「モーターサイクル・ダイアリーズ」組の一流スタッフが、ウォルター・サレスとともにその時代を再現。
青年から大人への道程に光をあて、生きることの喜びや切なさ、孤独をいきいきと描いた本作は、アメリカ各地はもちろん、カナダ、メキシコ、アルゼンチンでも撮影を実施し、雄大な風景をみずみずしく捉えた青春ロードムービーとなっている。日本では2013年8月よりTOHOシネマズ シャンテ他全国順次公開予定。
Photo:©Gregory Smith
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