【相場熟者が答える投資相談】三菱商事は当面、モミ合いを予想、決算待ち、下値で買い増しも

2013年4月6日 18:14

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 三菱商事 <8058> を1900円で300株持っています。買い増しを考えていますので、今後の見通しと対処方向をよろしくお願いします。

  【答え】 4月5日(金)は13円安の1661円と反落しています。

  全般相場は、日銀の予想を上回る追加金融緩和政策を打ち出したことで、金融、不動産関連を中心に騰勢を強める一方で、商社株は上値の重い展開となっています。余剰資金がこれまでリスク回避から貴金属市場に流入していましたが、積極的にリスクを取りにいく姿勢に変わり株式市場に向かい、金価格や原油価格が下落したことを嫌気した売りに押されています。

  足元の業績、不動産関連事業、リース関連事業やファンド投資関連事業、エネルギー事業など好調も、豪州資源関連子会社における原料炭の販売価格の下落や海外資源関連の持分利益の減少が響き、13年3月期売上高は20兆円(前の期比0.6%増)、1400億円(同48.4%増)、経常利益は2800億円(同39.0%減)、純利益は3300億円(同27.3%減)を見込んでいます。14年3月期は原料炭が持ち直す見通しで回復すると期待されています。

  株価は、2月7日につけた年初来の高値1978円から4月4日安値1625円まで調整を挟んで5日高値1780円まで上昇する場面も見られましたが、下げに転じたことで、25日移動平均線が上値抵抗線として意識されました。バリュエーション的には、13年3月期予想PER8倍台・PBR0.73倍と割安感があり、配当利回り3.01%と利回り妙味がソコソコあり、大きく下押すことはなさそうですが、もみ合いが続くと予想されます。13年3月期決算(昨年は5月8日)発表における14年3月期業績見通しに対する期待感があり、それまでに下値を固めるようであれば、リバウンド狙いで買い増しも考えるスタンスで持続もと考えます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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