卒業後の働き方で結婚できるかどうかが分かる!?

2013年3月25日 08:16

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記事提供元:エコノミックニュース

「卒業後の就業形態によって結婚できるかどうかに差が出る」といえそうな調査結果が、厚生労働省から発表された(「21世紀 成年者縦断調査」)。この調査は10年前に20~34歳だった全国の男女(とその配偶者)を対象として、それらの男女の結婚、出産、働き方の実態や意識が年ごとにどう変わっていくかを調べるものだ。

同結果によると、卒業後すぐに「正社員」になった男女と比べ、「無職、パート・アルバイト、派遣社員、契約社員・嘱託」は総じて結婚への意欲が低い。特に「無職」となった者の結婚意欲の低さは際立っている。安定した職を得ていることが、結婚へのモチベーションにつながっているのだろう。特に男性でその傾向が強い。

 実際に結婚したかどうかにも明確な格差がある。卒業後に無職だった場合、正社員と比べ男女とも20代で結婚できる確率が減り、また卒業してすぐ正社員になった男女と比べると、男女とも無職の場合、女性ではパート・アルバイトであった場合に、20代で結婚できる確率が低い。

 ただし男女とも30歳を過ぎると、女性の場合は正社員よりも「役員・自営業・家族従業・内職」や「無職」の方がわずかながら婚姻確率が上がる。理由は定かではないが、比較的時間に自由のきく家族従業者の方が、「婚活」に時間をかける余裕があるのかもしれない。さらに男性では30歳以上の「派遣社員」で、正社員よりも結婚できる確率が高くなる。派遣社員といっても業種は様々なので、30代以上でそれなりに専門性の高い職についていれば結婚相手が見つかりやすいということかもしれない。

 最後に収入についても触れよう。多くの読者の方の予想通り男性は収入が高いほど結婚しやすい。身も蓋もない話だが、事実のようだ。とはいえその傾向は20代より30代で強くなり、若いうちはそれほど年収が上がらなくても「出会い」さえあれば結婚できるのかもしれない。女性が年収「だけ」で相手を選ぶわけでもないだろう。

 女性も収入とともに結婚できる確率は高くなるが、そのカーブは男性と比べれば緩やか。そもそも女性全体の平均年収が300万円前後と、全体的に低いのも関係しているだろう。

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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