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本に載らない現場のノウハウ-中小企業の人事制度の作り方:第11回 評価制度の検討(4)(4/4)
○加点のみの特別の評価項目を設ける
特に中小企業であれば、すべての会社業務に選任者や担当者を置く体制を取るのは難しいため、直接の担当業務ではない有志の活動とされているが、ほぼ会社業務と同等で取り組まなければならないような内容の活動があることが多いと思います。その他、広い意味での会社業績につながるような課外活動や委員会活動、できればやった方が良いという取り組み、失敗を恐れる必要がないチャレンジングな目標などという物もあるでしょう。
こういうものを評価対象として、別枠の評価項目を設けるという方法があります。もともと減点する要素がない活動ですし、こういう部分の評価にも着目することで、加点主義のイメージを強めることには役立つと思います。
○目標管理制度を活用する
目標管理制度は、自己管理目標、重点目標を設定して、その達成度を見るものなので、本来であればノルマ目標ということはありえないし、達成できなかったからといってマイナス評価されるものでもありません。難しい目標にチャレンジすることを良しとする面もあります。
この目標管理制度の本来の姿を意識しつつ仕組みを考えることで、加点主義のイメージを打ち出すことはできると思います。
具体的には、多少の目標未達があっても、より難しい目標にチャレンジした方が、ほどほどの目標を達成した人より得をするような評価点数、加点する要素としてのみ扱うような仕組みとすることなどが考えられます。もちろん目標のノルマ感を与えないなどの運用面と、評価制度全体の中での目標管理制度の位置づけも考える必要があると思います。
次回も引き続き、評価制度に関する留意事項をご説明していきます。
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