新日鉄住金、東日本大震災で被害をうけた生産設備全てが完全復旧

2013年2月27日 19:16

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新設されたガスホルダー(写真:新日鉄住金)

新設されたガスホルダー(写真:新日鉄住金)[写真拡大]

 新日鉄住金は27日、東日本大震災により損傷した鹿島製鉄所のガスホルダーを新設し、本日より運用開始したと発表した。なお、今回のガスホルダー運用開始によって、同社が東日本大震災で被害をうけた生産設備全てが完全に復旧したことになる。

 ガスホルダーは製鉄所の高炉やコークス炉、転炉で発生する副生ガスを燃料として再利用するために貯蔵する設備。

 今回新たに建設したガスホルダーは、震災の教訓を踏まえ耐震性を高めた設計により、水平方向の揺れに耐える力が旧ガスホルダーに比べ2倍以上になった。また、ガス漏れ防止のためにピストンの傾動防止や旋回防止対策を施した。加えて、容量を従来の1.5倍に拡大した。この結果、このガスを利用して発電を行っている鹿島共同火力へのガス供給が今まで以上に安定し、資源の有効活用に貢献する。

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