ホンダ、スチールとアルミを結合する技術を新開発 車両軽量化に貢献

2013年2月18日 13:02

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新技術の参考図(画像:ホンダ)

新技術の参考図(画像:ホンダ)[写真拡大]

  • 新技術の参考図(画像:ホンダ)
  • 新技術の参考図(画像:ホンダ)
  • アキュラ新型「RLX」(写真:ホンダ)

 ホンダは18日、スチールとアルミを結合する技術を新たに開発し、従来スチール製だったドアのアウターパネル部分にアルミを採用したと発表した。同技術を米国で2013年3月に発売する北米仕様のアキュラ新型「RLX」に採用し、順次拡大を目指す。

 スチールとアルミという異種金属を結合するには、異材を結合する技術だけでなく、さび(電食)防止や膨張率の違いによる熱変形を防止する技術を同時に確立する必要がある。今回ホンダは3つの技術を新開発し、ドアパネルの一部にアルミの採用を可能とした。

 具体的には、スチールパネルとアルミパネルを重ね合わせて2段階に曲げる(ヘミングする)「3Dロックシーム」構造を採用する「異材結合技術」、インナーパネルに高防食性鋼板を適用するとともに接着剤を確実に充填可能な形状に変更する「電食防止技術」、低弾性接着剤の適用と3Dロックシームの位置を最適化する「熱変形抑制技術」を新開発した。

 また、これらの技術は、従来のスチール製のドアパネル接合の際に行われているスポット溶接の工数が削減されるだけでなく、結合のための専用工程を増やすことなく既存の生産ラインのまま対応が可能というメリットがある。

 今回の新技術開発により、従来のスチール製ドアパネルに対し約17%の軽量化を達成し、燃費や動力性能の向上に寄与するとともに、車体外側が軽くなり重心が車体中心に集中することによって操縦安定性の向上にも貢献する。

 なお、ホンダは昨年、摩擦かく拌接合(FSW)によるスチールとアルミのハイブリッド構造のフロントサブフレームの量産化を北米仕様の新型「アコード」より開始しており、車両軽量化へのさまざまな取り組みを進めている。

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