デンソー、歩行者衝突を検知する新センサーを開発 精度を向上

2013年2月15日 12:36

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歩行者衝突検知センサー(画像:デンソー)

歩行者衝突検知センサー(画像:デンソー)[写真拡大]

 デンソーは15日、より高精度な衝突検知ができるポップアップフード用の歩行者衝突検知センサーを開発したと発表した。

 今回開発したセンサーはバンパー内に搭載されており、樹脂製の中空構造体と2つの圧力センサーで構成されている。車両と歩行者が衝突した際、バンパーの変形によって中空構造体の内圧が上昇し、それを圧力センサーで検知してECUに情報を伝え、所定の速度範囲においてフードが瞬時に持ち上がるようになっている。

 従来のポップアップフードではバンパー内に装着された数個の加速度センサーで衝突の検知が行われてきたが、歩行者が衝突したバンパーの位置によって計測値が変わるため、計測精度の向上が課題となっていた。

 今回デンソーが開発したセンサーは、中空構造体がバンパーの形状に沿ってバンパー内部に装着されており、バンパー衝突時の変形を圧力に変換して検知するため、衝突位置が異なる場合でも安定した衝突検知が可能となり、計測精度が向上した。

 なお、同センサーは、2013年1月下旬から生産開始されているトヨタ自動車の「クラウン」のハイブリッドモデルに搭載されている。

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