関電と九電、米国産石炭を共同調達 合計約100万トン

2012年11月21日 18:32

印刷

 関西電力と九州電力は21日、米オックスボウ・コール&ペトコーク社との間で、米国産石炭の購入に関する売買契約を締結したと発表した。

 関電は主に豪州から石炭を調達しているが、石炭調達の安定性向上および経済性確保のため、同社では調達先の拡大に鋭意取り組んでいるという。一方、米国では、シェールガスの大幅な増産により米国国内ガス価格が大幅に下落したことから、発電用途等の石炭需要がガスへシフトしている。その結果、米国国内石炭需要が大幅に減少し、石炭生産各社はアジア市場等への石炭輸出を目指している状況だという。

 こうした状況を踏まえ、関電は、九州電力とともに、両社の石炭火力発電所において使用する低硫黄・高品質な米国産石炭の共同調達を検討し、今回、売買契約の締結に至った。同契約では今年11月以降の受渡を予定しており、両社で合計約100万トン/年の石炭を購入する。契約期間は1年間。

 今回、電力会社2社で共同調達することにより、より大きな引取数量に基づく優位な契約条件の確保に加え、両社間で石炭を相互融通することによる調達柔軟性の確保を図ることが可能になった。

関連記事