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【アナリストの眼】決算発表一巡で手掛かり難、国内外で政治に不透明感、調整相場
<相場展望>
来週(11月12日~16日)の株式市場は、全体としてリスク回避の動きで調整色の強い展開となりそうだ。米国の「財政の崖」問題、ユーロ圏のギリシャ支援問題、中国の新指導部を巡る動き、そして国内でも政局が浮上している。全体としてリスクを意識させるだろう。
前週(11月5日~9日)は、6日に投開票が行われた米大統領・上下両院選挙の結果を受けて、米国株式市場が大幅に下落し、外国為替市場でも円高方向に傾いたため、日本の株式市場も弱含みの展開となった。また主要企業の決算発表に関しては、アク抜けと売り直しに二極化する動きが続いた。
前週末9日の米国株式市場は、前日までの大幅下落の反動に加えて、11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が約5年ぶりの高水準だったことを好感して小幅に反発した。このため来週初12日の日本株式市場では、ある程度の安心感に繋がる可能性がある一方で、為替が円高方向に傾いていることが弱材料視されるだろう。
その後は、米国の「財政の崖」問題に対する不透明感、ユーロ圏のギリシャ支援問題に対する不透明感、中国共産党の新指導部を巡る動向が警戒感に繋がり、全体としては調整色の強い展開となりそうだ。
米国に関しては、年明けにかけて大型減税(ブッシュ減税)の失効と歳出の強制削減が重なる「財政の崖」問題が焦点となる。6日の大統領選で再選されたオバマ米大統領は9日の演説で、富裕層向けの減税措置を打ち切る(実質増税)考えを表明した。これに対して共和党のベイナード下院議長は9日の記者会見で、富裕層向けの実質増税への反対を改めて表明した。最終的には妥協案をまとめざるを得ないという見方が優勢だが、タイムリミットとされるクリスマスまでチキンレースが繰り広げられる可能性もあり、不透明感が意識される状況が続きそうだ。
ユーロ圏に関しては、8日の記者会見でのドラギECB総裁の発言などもあり、債務不安問題が改めて意識されている。ユーロ圏の高官は9日、ギリシャへの次回融資や支援見直しについて、12日開催のユーロ圏財務相会合では最終的な決定はできないとの見通しを示した。一方でギリシャ政府は、16日の国債償還を乗り切るために、合計31億ユーロの短期国債を発行する模様だ。英・独・仏間の不協和音も目立ち始めているだけに、ギリシャ支援問題やスペイン支援問題に進展がなければ、22日~23日のEU首脳会議に向けてリスク回避の動きを強める可能性があるだろう。
中国に関しては、9日発表の10月PPI・CPI・鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資などで、中国経済減速に対する警戒感がやや和らいだ。ただし、15日の中国共産党新指導部選出を控えて、新指導部の顔触れや新体制移行後の政策方針を見極めたいとして、慎重姿勢に繋がる可能性があるだろう。
国内に関しては、12日発表の日本7~9月期GDP1次速報値が当面の重要経済指標として注目されるが、景気減速は織り込み済みであり、反応は限定的だろう。また主要企業の7~9月期決算発表がピークアウトするため、やや手掛かり材料難となる可能性もありそうだ。ただし国内政局に関して年内の衆院解散・総選挙ムードが一気に高まってきた。当面の反応は限定的と考えられるが、市場が政局不透明感として受け止めるのか、政界再編に向けた期待感として受け止めるのかが注目されるだろう。
その他の注目スケジュールとしては、14日の米10月小売売上高、米FOMC議事録(10月23日~24日分)公表、15日の独7~9月期GDP速報値、仏7~9月期GDP速報値、ユーロ圏7~9月期GDP速報値、米11月ニューヨーク州製造業業況指数、米11月フィラデルフィア地区連銀業況指数、バーナンキ米FRB議長の講演、16日の米10月鉱工業生産などがあるだろう。ただし外国為替市場で大きな動きがなければ、株式市場の反応は限定的だろう(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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