【アナリストの眼】日本電線、収益改善基調に注目、太陽光関連拡大

2012年9月19日 10:47

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  計装・制御用および防災用の電線が主力の日本電線工業 <5817> (大2)は、生産拠点集約などの事業構造改革を進めている。高シェアの警報用電線の需要は増加基調であり、太陽光発電システム用ケーブルの拡販も寄与して、収益改善基調であることに注目したい。

  なお9月18日には、中国・上海に現地企業と合弁会社を設立(設立は12年9月予定、事業開始は12年11月予定)すると発表した。アジア市場も視野に入れてFA(ファクトリーオートメーション)用ケーブルの販売を強化する模様だ。

  今期(13年2月期)通期業績(非連結)見通しについての会社予想は、売上高が前期比4.3%増の48.0億円、営業利益が同38.9%増の2.0億円、経常利益が同36.4%増の2.1億円、純利益が2.04億円(前期は3.71億円の赤字)としている。12年12月までに大阪工場を閉鎖して兵庫工場に生産を集約する計画で、今期は移転・集約に伴う一時的な費用が発生するが、移転・集約後は生産効率の大幅改善が期待され、来期(14年2月期)の収益改善に繋がりそうだ。

  株価の動きを見ると、8月末から9月上旬にかけて急落する形となり、9月14日には一時275円まで下落する場面があった。しかし3連休明けの18日の取引時間中には前日比17円(6.08%)高の297円を付ける場面もあり、急反発している。18日の終値290円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS43円78銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間7円で算出)は2%台、実績PBR(前期実績のBPS934円92銭で算出)は0.3倍近辺となる。

  週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面のようだが、日足チャートで見ると18日に急反発したことで、目先的にはリバウンドの局面となりそうだ。収益改善期待や低PBRに再評価の余地があり、中国での合弁会社設立なども材料視される可能性があるだろう(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
アスクルは第1四半期好調で戻り高値を更新(2012/09/19)
イオンは反発!反日デモの暴徒被害をひとまず買い直す(2012/09/19)
ネッ上で繰り広げる投資家目線の『Media-IRフェア』がスタート!!(2012/07/13)
【Media-IRフェア】緑内障や高眼圧治療薬レスキュラ点眼液主力のアールテック・ウエノ(2012/08/02)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事