沖電気、海外子会社の不適切会計処理で当期純利益が308億円の損失

2012年9月12日 12:44

印刷

 沖電気工業(OKI)は、8月8日付けで発表した、同社の海外連結子会社OKI SYSTEMS IBERICA, S.A.U(所在国:スペイン、以下OSIB)における不適切な会計処理について、外部有識者による調査委員会を設置し、客観的かつ徹底した全容解明および再発防止策の検討等に鋭意取り組んできたが、11日、同外部調査委員会から調査結果の報告が行われたと発表した。

 調査結果によると、前OSIB社長(9月11日付けで懲戒解雇)が主導して行った売上債権の過大計上(回収不能債権の隠蔽)や債務の未計上などによる不適切な会計処理等がOKIの連結業績に与える影響額は、2007年3月期の期首から2013年3月期第1四半期までの6年3ヶ月間の累計で、売上高が75億円の減少、営業利益が216億円の損失、当期純利益が308億円の損失、純資産が244億円の減少となることが判明した。

 なお、他の子会社の調査においては、OSIBで行われていたような不適切な会計処理は発見されなかったという。しかし、OKIにおける子会社管理体制や内部統制のあり方などに様々な課題があるとの指摘があったという。

関連記事