【アナリストの眼】伊藤園、1Q減益も猛暑の8月々次売上に期待、タリーズも絶好調

2012年9月6日 09:58

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  緑茶飲料大手の伊藤園 <2593> は、8月28日に自己株式取得と自己株式消却、9月3日に今期(13年4月期)第1四半期(5~7月期=1Q)の連結業績を発表した。

  自己株式取得は、取得株式総数(普通株式)の上限を70万株(自己株式を除く普通株式の発行済株式総数に対する割合0.78%)、取得価額総額の上限を11億円、取得期間を9月4日~28日としている。また、10月31日付で普通株式200万株(自己株式を含む普通株式の発行済株式総数に対する割合2.19%)を消却する。

  第1四半期(5~7月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%増、営業利益が同23.5%減、経常利益が同22.8%減、純利益が同27.6%減の増収減益だった。主力のリーフ・ドリンク関連事業は同2.4%増収だが同30.2%営業減益だった。野菜飲料やコーヒー飲料は好調だったが、利益率の高い日本茶飲料が震災特需の反動減などで低調だった。広告宣伝費の増加も減益要因だった。飲食関連事業はタリーズコーヒージャパンの好調などで同22.0%増収、同50.8%営業増益だった。

  通期見通しは前回(6月1日公表)の会社予想を据え置いた。売上高が前期比3.6%増の3826億円、営業利益が同5.8%増の200億円、経常利益が同3.4%増の186億円、純利益が同8.1%増の100億円としている。第1四半期は減益だったが、通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が27.8%、営業利益が25.8%、経常利益が26.3%、純利益が24.5%である。年間で売上高が最も大きくなる8月は猛暑効果で好調な模様であり、通期会社予想は達成可能だろう。

  株価の動きを見ると、自己株式取得と消却の発表を好感した翌8月29日は年初来高値となる1610円まで上昇する場面があり、第1四半期の減益を嫌気した翌9月4日は一転して1490円まで下落する場面があるなどやや乱高下した。5日の終値1550円を指標面(注:1株当たり情報はすべて普通株式で算出)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS78円27銭で算出)は19~20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想38円で算出)は2%台半ば、実績PBR(前期実績の連結BPS856円76銭で算出)は1.8倍台となる。

  高値圏でやや乱高下したが、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートして上昇基調を維持する形である。また月足チャートで見ると、10年以降の1300円~1500円のボックスレンジから上放れの態勢に入ったようだ。指標面の割安感はやや薄れたが、事業領域の広がりや海外展開などで新たな成長ステージを迎えていることも評価すれば、上値追いの可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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