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【相場展望】日経平均株価9000円台回復の可能性も
【来週(6月25日~29日)の株式市場見通し】
■潮目変化、底入れ感強めて買い戻し優勢
来週(6月25日~29日)の日本株式市場については、底入れ感を強めた前週後半の流れを引き継いで、買い戻し優勢の流れとなりそうだ。日経平均株価9000円台回復の可能性もあるだろう。
米国の量的緩和策第3弾(QE3)期待後退と7月の日銀金融政策決定会合での追加緩和期待、22日の独仏伊スペイン4カ国首脳会談の結果と28日~29日のEU首脳会議への思惑などで、一段と円安が進行すれば追い風となりそうだ。
前週(6月18日~22日)は週間ベースで日経平均株価、TOPIXともに3週連続の上昇となり底入れ感を強めた。ギリシャ問題やスペイン問題に対する警戒感、世界的な景気減速に対する警戒感は根強いが、ギリシャ再選挙、G20首脳会議、米FOMC(連邦公開市場委員会)という重要イベントを通過して堅調な展開となった。
特に週後半の21日と22日については、米国株式市場やアジアの主要株式市場が大幅下落したにもかかわらず、日本市場は意外なほどに堅調な展開となった。為替が円安方向に傾いたことが支援材料だったが、MSCIのカテゴリー変更で韓国や台湾が先進国指数入りしなかったため、日本市場に資金が向かっているとの見方もあるようだ。さらに7月の日銀金融政策決定会合での追加緩和に対する期待感もあり、潮目の変化を印象付けた。
ギリシャ問題に関しては、金融支援の条件である緊縮財政の期限延長などに関して、EUやIMF(国際通貨基金)との交渉が行われる模様で、今後しばらくの間は不安定な状況が続くことになる。またスペインの銀行の資本増強問題に関しても、ユーロ圏による最大1000億ユーロの金融支援が決定しているが、スペイン政府の財政負担懸念が再燃する可能性もあり、スペインとイタリアの10年債利回り動向には引き続き注意が必要となるだろう。
ただし22日の独仏伊スペイン4カ国首脳会談では、ユーロ圏GDPの1%相当の1300億ユーロ規模の成長支援で大筋合意した模様である。28日~29日のEU首脳会議などに対する思惑が注目点となり、政策対応への期待感が強まれば支援材料となりそうだ。
米国を中心として世界の主要国・地域で、低調な主要経済指標が相次いでいることが懸念材料となるが、逆に事前の期待値が低下することでネガティブ・サプライズとならず、反応が限定的になる可能性も考えられる。
また来週からは国内で、小売セクターを中心に企業の3~5月期の決算発表が本格化する。ここで堅調な業績が確認されれば、7月下旬から始まる主力企業の4~6月期決算発表に向けて、安心感につながる可能性もあるだろう。
テクニカル面では、日経平均株価は25日移動平均線を回復し、東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は6月4日の59.3%をボトムとして上昇傾向を強めている。最悪期を脱した可能性が強く、当面は戻り歩調の展開となる可能性が高いだろう。
前週の主要国・地域の動向を簡単に整理すると、17日のギリシャ再選挙では緊縮財政支持派の新民主主義党(ND)が第1党、緊縮財政反対派の急進左派連合(SYRIZA)が第2党となり、20日にはND主導で全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と民主左派党が新連立政権を樹立することに合意した。一方で、スペイン10年債利回りが7%台に上昇する場面があり、市場の関心がギリシャからスペインに移行する形となった。
22日に開催された独仏伊スペイン4カ国首脳会談では、ユーロ圏GDPの1%相当の1300億ユーロ規模の成長支援で大筋合意し、28日~29日のEU首脳会議に共同提案する模様だ。ユーロ共同債、銀行同盟については今後の課題として取り組む。
米国では、19日~20日の米FOMCで、実質的なゼロ金利である現状の政策金利(FF金利)を少なくとも14年末まで正当化すると予想し、短期債を売却して長期債を購入するオペレーション・ツイストを12年末まで半年間延長することを決定した。バーナンキ米FRB議長は記者会見で「必要があれば追加緩和の準備がある」とした。しかし市場の一部が期待していた量的緩和策第3弾(QE3)は見送られたため、外国為替市場ではドル買い・円売り優勢の流れとなった。
また21日には、米新規失業保険申請件数、米5月中古住宅販売件数、米6月フィラデルフィア地区連銀製造業景気指数、米6月製造業PMI速報値など主要経済指標が概ね低調な内容となり、景気減速に対する警戒感を強めた。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは21日、世界の大手金融機関15社の格付け引き下げを発表した。米国株式市場は発表前の21日に警戒感を強めて大幅下落したが、発表後の22日には警戒したほど厳しい内容ではなかったとして買い戻しが優勢になった。
中国では、21日に金融大手HSBCが発表した中国6月製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値が、好不況の分かれ目となる50を8カ月連続で下回ったため、景気減速に対する警戒感を強めた。
日本では、20日に発表された5月貿易統計(通関ベース)速報で、貿易収支が9072億円の赤字となったが、市場の反応は限定的だった。
外国為替市場では、ギリシャのユーロ圏離脱に対する警戒感の後退や、米FOMC通過後のQE3に対する期待感の後退で、対ドル、対ユーロともに円売り優勢の流れとなった。週末22日の海外市場で終盤は1ドル=80円40銭近辺、1ユーロ=101円10銭近辺だった。
■注目スケジュール
来週の注目スケジュールとしては、国内では26日の5月企業向けサービス価格指数、28日の5月商業販売統計、29日の5月全国・6月東京都区部コア消費者物価指数、5月有効求人倍率、5月完全失業率、5月家計調査、5月鉱工業生産速報、5月住宅着工戸数、5月大手建設受注などがあるだろう。
海外では、25日の独7月消費者信頼感指数、米5月シカゴ連銀全米活動指数、米5月新築一戸建て住宅販売、26日のハンガリー中銀金利決定会合、米4月S&Pケース・シラー住宅価格指数、米5月住宅着工許可件数改定値、米6月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、米2年債入札、27日の独6月消費者物価指数速報値、米5月耐久財受注、米5月住宅販売保留指数、米住宅ローン・借り換え申請指数、米5年債入札、28日の独6月失業率、英1~3月期経常収支、英1~3月期GDP確報値、ユーロ圏6月景況感・業況感指数、米1~3月期GDP確報値、米1~3月期企業利益改定値、米新規失業保険申請件数、米7年債入札、フィッシャー米ダラス地区連銀総裁の講演、28日~29日のEU首脳会議、29日の仏1~3月期GDP改定値、ユーロ圏6月M3、ユーロ圏6月消費者物価指数速報値、英中銀金融安定報告、独議会のESMと新財政協定に関する採決、米5月個人所得・消費支出、米6月シカゴ地区購買部協会景気指数、米6月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、ブラード米セントルイス地区連銀総裁の講演などがあるだろう。
その後の注目イベントとしては、7月1日の中国6月PMI、2日の日銀短観、米6月ISM製造業景気指数、3日の豪中銀理事会、米5月製造業新規受注、4日~5日の英中銀金融政策委員会、5日のECB理事会(金利発表と記者会見)、米6月ADP雇用報告、米6月ISM非製造業景気指数、6日の米6月雇用統計、9日の中国6月CPI、ユーロ圏財務相会合、10日の中国6月貿易統計、EU財務相理事会、10日~11日のブラジル中銀通貨政策委員会、11日の米FOMC議事録(6月19日~20日分)公表、11日~12日の日銀金融政策決定会合、12日の韓国中銀金融政策決定会合、13日の中国4~6月期GDPなどが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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