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【相場展望】大勢はギリシャ再選挙控えて神経質な展開、様子見ムードも強く海外市場次第
【来週(6月11日~15日)の株式市場見通し】
■前週末の米株高と円高一服で週初は堅調スタートに
来週(6月11日~15日)の日本株式市場については、前週末の米株高と円高一服を受けて、週初は堅調なスタートとなりそうだ。ただし大勢としてはギリシャ再選挙を控えて神経質な展開であり、様子見ムードを強める可能性が高いだろう。引き続き海外市場の動向次第となりそうだ。
前週末1日の日本株式市場は大方の想定以上に大幅下落した。株価指数先物取引での売りが不安心理を増幅させた展開だったが、その後の欧米株式市場では売り先行でスタートしたものの、米国株式市場は上昇に転じ、欧州株式市場も概ね下落幅を縮小する展開となっただけに、1日の日本株式市場はやや過剰反応だった感も否めない。
1日の米国株式市場が上昇して取引を終了したことや、円高がやや一服したことを受けて、週初8日の日本株式市場は堅調スタートとなる可能性が高いだろう。9日発表の中国5月CPI(消費者物価指数)が市場予想以上に低い伸びとなったことで、中国政府の景気刺激策や追加金融緩和に対する期待感が高まる可能性もあるだろう。
ただし、週末17日には注目のギリシャ再選挙が控えている。自治体労組のストライキで再選挙延期の可能性も懸念されており、大勢としては要人発言や主要メディアの報道などにも神経質な展開となりそうだ。ギリシャ再選挙の結果と、その後の動向を見極めたいとして、様子見ムードを強める可能性が高いだろう。
スペイン銀行問題については、8日に「スペインが今週末にも銀行支援のための金融措置を要請する見通しで、ユーロ圏財務相グループが9日に電話協議を行う」との報道を好感する形となった。このためスペインが正式に支援要請を発表すれば、銀行救済に対する不透明感が払拭されたとして、ポジティブに反応する可能性もあるだろう。
14日~15日には日銀金融政策決定会合が予定されているが、今回は追加緩和を見送り、次回7月の会合で追加緩和実施という見方が優勢のようだ。2月のようなポジティブサプライズを期待したいところだが、大勢としては事前の期待が高まる可能性は低いだろう。
需給面では海外勢の売り圧力がやや低下していることが支援材料であり、日経平均株価、TOPIXともに10週ぶりの上昇に転じたことで自律反発が期待されるが、大勢としてはギリシャ再選挙を控えて海外市場の動向次第となりそうだ。
また翌週以降の重要イベントとなる18日~19日のG20首脳会議、19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、20日~21日のECB理事会、21日のユーロ圏財務相会合、22日のフランス・ドイツ・スペイン・イタリア首脳会議、EU財務相理事会、28日~29日のEU首脳会議などに対する思惑も注目点だろう。
前週の海外の状況を簡単に整理しておくと、日本時間5日夜のG7財務相・中央銀行総裁による緊急電話会議では公式声明発表がなく、ユーロ圏債務問題に関して新たな具体策は示されなかった。しかし電話会議終了後の安住財務相の発言を受けて、外国為替市場では円売り市場介入に対する警戒感で円売りが優勢になった。世界の株式市場もやや落ち着いた状況となった。
ユーロ圏では、6日のECB理事会で追加緩和を見送った。ドラギECB総裁は記者会見で追加緩和に含みを持たせたものの、資金供給や危機対応についての具体策に示唆的な発言はなかった。欧州委員会は6日、EU加盟国当局の銀行監査を強化する新たな枠組みに関する各国への提案を発表した。格付け会社フィッチ・レーティングスは7日、スペイン国債の格付けを3段階引き下げると発表し、見通しは「ネガティブ」とした。ロイターは8日、複数の関係筋の話として、スペインが今週末にも銀行支援のための金融措置を要請する見通しで、ユーロ圏財務相グループが9日に電話協議を行うと報じた。
米国では7日、バーナンキ米FRB議長が議会証言で「金融情勢が悪化した場合、FRBは景気を支える用意がある」として追加緩和に含みを残したが、具体的な示唆がなかったとして株式市場では失望感が広がる結果となった。
中国では7日、中国人民銀行が政策金利引き下げを発表したが、翌8日の中国株式市場では9日発表の主要経済指標に対する警戒感につながった。
外国為替市場では、円売り市場介入への警戒感やポジション調整などで、リスク回避の円買い圧力がやや一服した。週末8日の海外市場で終盤は1ドル=79円50銭近辺、1ユーロ=99円50銭近辺だった。
■注目スケジュール
来週の注目スケジュールとしては、国内では11日の5月マネーストック統計、5月消費動向調査、4~6月期法人企業景気予測調査、12日の4月第3次産業活動指数、5月企業物価指数、13日の4月機械受注、14日の4月鉱工業生産確報値、14日~15日の日銀金融政策決定会合などがあるだろう。
海外では、9日の中国5月CPI・5月PPI・5月鉱工業生産・5月小売売上高・5月固定資産投資、10日の中国5月貿易統計、11日の仏4月鉱工業生産、IMFがスペイン金融システムに関する報告書公表、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁の講演、ウィリアムズ米サンフランシスコ地区連銀総裁の講演、12日のインドネシア中銀理事会、英4月鉱工業生産、英4月貿易収支、米5月輸出入物価、米5月財政収支、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、米3年債入札、13日のタイ中銀金融政策委員会、仏4月経常収支、仏5月消費者物価指数、独5月消費者物価指数改定値、ユーロ圏4月鉱工業生産、米4月企業在庫、米5月卸売物価指数、米5月小売売上高、米10年債入札、14日のニュージーランド中銀政策金利発表、フィリピン金融政策会合、スイス中銀金融政策発表、ユーロ圏5月消費者物価指数改定値、米5月消費者物価指数、米1~3月期経常収支、米新規失業保険申請件数、米30年債入札、OPEC総会、15日のユーロ圏4月貿易収支、ユーロ圏1~3月期就業者数、米5月鉱工業生産、米5月設備稼働率、米6月ニューヨーク州製造業景況指数、米6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などがあるだろう。
その後の注目イベントとしては、17日のギリシャ再選挙、18日の中国新築住宅価格、18日~19日のG20首脳会議、19日の独ZEW景気期待指数、米5月住宅着工件数、19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)、20日の日本5月貿易統計、20日~21日のECB理事会、21日のユーロ圏6月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、ユーロ圏財務相会合、米5月中古住宅販売、米5月景気先行指数(コンファレンス・ボード)、米6月フィラデルフィア地区連銀業況指数、22日の独6月IFO業況指数、フランス・ドイツ・スペイン・イタリア首脳会議、EU財務相理事会、28日~29日のEU首脳会議などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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