ヤマハ発動機、インド南部に二輪車工場を建設 2018年に年280万台生産体制へ

2012年5月14日 16:02

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インディア・ヤマハ・モーター「新工場」の位置図(画像:ヤマハ発動機)

インディア・ヤマハ・モーター「新工場」の位置図(画像:ヤマハ発動機)[写真拡大]

 ヤマハ発動機は14日、インドにおける二輪車販売の拡大に対応するため、インディア・ヤマハ・モーターの既存の生産拠点(北部のニューデリー郊外)に加え、南部地域に新たな二輪車工場を建設することを決定し、本日、タミル・ナードゥ州政府と同地域への進出に関する合意書を取り交わしたと発表した。

 新工場は、2012年にタミル・ナードゥ州チェンナイ郊外のバラム・バダガル工業団地内に約44万m2の土地を取得して建設着工、2014年の稼動を予定している。生産能力は2018年に180万台を予定している。これにより、インドでの生産能力は北部生産拠点(ウッタル・プラデーシュ州スラジプール/ハリヤナ州ファリダバッド)と合わせて年間280万台の生産能力となる。なお、北部生産拠点は2012年に120億円を投資し、現在の60万台から100万台まで能力増強を図る。

 新工場のコンセプトは、理論値生産の考え方に基づき、部品製造と完成車組立との完全同期生産を確立すること。また、ヤマダ発動機としては初めて、主要取引先で形成されるベンダーパークを工場の隣接地に確保し、社外の部品製造工程とも完全同期化を実現する。これにより、モノ創り工程全般における管理ロスや物流ロスの極小化を実現し、高い生産性と収益性を兼ね備えた工場となる。

 インドの二輪車市場は、政治・経済の安定とファイナンスの拡大などによって年々伸び続け、2011年は1,300万台を超え世界第2位となっており、2018年には2,500万台規模を見込んでいる。ヤマハ発動機は、今後さらなる商品競争力強化・販売網拡充・輸出拡大に加え、今回の新工場建設に伴う生産能力増強により、インドでの事業規模拡大を目指す。


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