【株式市場を検証】警戒感強く主力銘柄総崩れ、日銀金融政策決定会合通過で材料出尽くし

2012年5月1日 16:48

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【日経平均株価、TOPIXともに大幅続落】

■東証1部市場の売買代金は3営業日連続で1兆円を上回る

  1日は下落した。日経平均株価は前日比169円94銭(1.78%)安の9350円95銭、TOPIXは前日比14.78ポイント(1.84%)安の789.49となり、いずれも大幅続落した。

  日経平均株価は2月16日(9238円10銭)以来の安値水準、TOPIXは2月14日(786.80)以来の安値水準だった。日銀金融政策決定会合を通過して材料出尽くしとなった前週末の流れを引き継ぎ、前日の海外市場で為替が円高方向に傾いたことも嫌気された。

  日経平均株価の日中値幅は139円46銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆1574億円となり、前日の1兆4929億円に比べて減少したが、3営業日連続で1兆円を上回った。

  前日4月30日の米国株式市場は下落した。ダウ工業株30種平均株価は前日比14ドル68セント(0.11%)安の1万3213ドル63セントと5営業日ぶり小幅反落した。スペインGDPの2四半期連続のマイナス成長に加えて、米3月個人消費支出や米4月シカゴ購買部協会景気指数など低調な経済指標が弱材料視された。ただし追加緩和期待が高まり下値は限定的だった。

  S&P500株価指数は前日比0.39%安と5営業日ぶり反落、ナスダック総合株価指数は前日比0.74%安と4営業日ぶり反落した。

  米3月個人所得は前月比0.4%増加となり、2月改定値の同0.3%増加(同0.2%増加から上方修正)に比べて市場予想以上に伸びが改善した。

  米3月個人消費支出は前月比0.3%増加となり、2月改定値の同0.9%増加(同0.8%増加から上方修正)に比べて市場予想以上に伸びが鈍化した。

  米4月シカゴ購買部協会景気指数は56.2となり、3月の62.2に比べて市場予想以上に悪化した。

  この流れを受けて日経平均株価は前日比49円23銭安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き310万株の売り越し観測だった。前日の海外市場で為替が円高方向に傾いたことが弱材料視された。

  寄り付き後の日経平均株価は9400円台前半でモミ合う展開となった。GW(ゴールデン・ウイーク)の谷間のうえに、円の高止まりが嫌気されて手控えムードを強めた。中国4月製造業PMI(購買担当者景気指数)は53.3となり、3月の53.1に比べて改善したが、市場予想を下回ったため反応は限定的だった。

  午後に入ると日経平均株価は、午前のモミ合いレンジから下放れて一段安の展開となった。9400円台を割り込んで前日比188円10銭安の9332円79銭まで下落する場面があった。日経平均株価、TOPIXともに、この日の安値圏で取引を終了した。

  東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄296(全体の18%)、値下がり銘柄1290(全体の77%)だった。セクター別には、全体として軟調になった中で、ゴム製品、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、機械、電機、自動車、その他製品、銀行、証券、保険、その他金融、不動産、海運、空運などの下落が目立った。一方で、医薬品だけが僅かに上昇した。

  東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、主力銘柄が総じて大幅下落する中で、5位のヤマダ電機 <9831> 、8位のシャープ <6753> 、9位の東京エレクトロン <8035> 、13位の三井不動産 <8801> 、14位のTDK <6762> 、19位の三菱地所 <8802> 、26位のリコー <7752> が前日比5%を超える大幅下落だった。

  また1位のトヨタ自動車 <7203> 、2位のホンダ <7267> 、3位の三菱UFJFG <8306> 、4位の三井住友FG <8316> 、7位の日立製作所 <6501> 、10位のコマツ <6301> 、11位の野村ホールディングス <8604> 、12位のソニー <6758> 、15位の日産自動車 <7201> 、16位のファナック <6954> 、17位のNTTドコモ <9437> 、18位のキヤノン <7751> 、20位の三菱商事 <8058> も下落した。

  一方で、6位のソフトバンク <9984> 僅かながらも前日比プラスを維持した。また27位の日東電工 <6988> が上昇した。

  午後に入って一段安の展開となる中で、東証1部市場の主力銘柄の多くが前日比3%を超える下落率となった。主力銘柄が総崩れとも言える展開だろう。

  ゴールデン・ウイーク(GW)の谷間で、為替が円高方向に傾いたことも考慮すれば様子見ムードを強めるのは当然とも言えるが、今日の相場の弱さはそれだけでは説明できないだろう。

  週末4日に米4月雇用統計、そして6日に仏大統領選決選投票、ギリシャ総選挙という海外の重要イベントを控えて、警戒感を強めているようだ。

  さらに企業の決算発表に関しては、期初時点では慎重な次期業績見通しを公表する可能性が高く、市場予想を上回るだけのサプライズは期待しにくい。そして決算発表後には、失望感と称して売り叩かれる可能性も高いだけに、決算発表前に積極的な買いは入りにくいだろう。売り一巡まで待機姿勢のようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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