【相場展望】GWの谷間、米4月雇用統計や仏大統領選決選投票を控えて様子見

2012年4月29日 18:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【来週(5月1日~2日)の株式市場見通し】

■波乱も警戒して個別物色

  来週(5月1日~2日)の日本株式市場は、GW(ゴールデン・ウイーク)休暇の谷間で2営業日だけの取引となるうえに、為替がやや円高方向に傾いていることもあり、全体としては様子見ムードの強い展開となりそうだ。

  日本市場が4連休となる週後半には、5月3日にECB理事会(金利発表と記者会見)、4日に米4月雇用統計、そして6日には仏大統領選決選投票とギリシャ総選挙を控えていることもあり、波乱に対する警戒感を強める可能性が高いだろう。

  このため基本的には、12年3月期決算を発表した企業の好材料、悪材料を中心とする個別物色の展開だろう。薄商いの中で荒い値動きとなる可能性もあるだろう。また前週末4月27日の米国株式市場では、米アマゾン・ドット・コムなど好決算を発表したネット関連銘柄が急騰したため、日本市場でもネット・SNS関連銘柄が物色される可能性もありそうだ。

  また、引き続き為替動向も焦点となりそうだが、米4月雇用統計や仏大統領選決選投票の結果次第では、一段と円高方向に傾く可能性もあるだけに、注意が必要だろう。そしてイランや北朝鮮関連の地政学リスクに対しても注意は怠れない。

  ただしテクニカル面で見れば、東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)が4月27日時点で75.4%に低下しており、調整一巡感が台頭しても不思議ではないだろう。

  前週(4月23日~27日)は、週間ベースで日経平均株価が40円47銭(0.43%)下落、TOPIXが7.67ポイント(0.95%)下落し、いずれも4週連続の下落となった。GW休暇を控えていることもあり、全体としては様子見ムードが強く、米国株式市場の上昇に対して日本株式市場の弱さが目立った1週間だった。

  週末27日には、日銀金融政策決定会合での追加緩和が伝わった直後に乱高下したが、結局は為替が円高方向に傾いたこともあり、材料出尽くしの売りが優勢になった。主要企業の12年3月期決算発表も本格化し、次期(13年3月期)について企業が慎重な見通しを公表するのは通常どおりだが、意外感はなくても失望感と称して売り叩く動きも恒例の光景だった。

  世界の主要国・地域の前週の動向を整理してみよう。

  米国の主要経済指標は全体的にやや低調な内容だった。24日には、米2月S&Pケース・シラー住宅価格指数が134.2となり、1月の135.5に比べて低下して市場予想も下回った。米2月住宅価格指数は前月比0.3%上昇となり、1月改定値の同0.5%低下(同横ばいから下方修正)に比べて改善して市場予想も上回った。米4月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は69.2となり、3月改定値の69.5(70.2から下方修正)に比べて悪化して市場予想も下回った。米3月新築一戸建て住宅販売件数は年率換算32.8万件となり、2月改定値の同35.3万件(同31.3万件から上方修正)に比べて減少したが市場予想を上回った。25日には、米3月耐久財受注が前月比4.2%減少となり、2月改定値の同1.9%増加(同2.2%増加から下方修正)に比べて悪化して市場予想も下回った。

  26日には、米新規失業保険申請件数が38.8万件となり、前週改定値の38.9万件(38.6万件から上方修正)に比べて市場予想以上に悪化した。米3月住宅販売保留指数は前月比4.1%上昇し、2月改定値の同0.4%上昇(同0.5%低下から上方修正)に比べて改善し市場予想も上回った。27日には、米12年第1四半期実質GDPが前期比プラス2.2%となり、11年第4四半期の同プラス3.0%に比べて鈍化して市場予想も下回った。ただし、個人消費支出が同プラス2.9%となり第4四半期の同プラス2.1%に比べて伸びが加速したため、成長鈍化懸念がやや和らいだ。米4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は76.4となり、速報値の75.7に比べて上方修正となった。3月の76.2に比べてほぼ横ばいとなり、市場予想を上回った。

  なお、24日~25日の米FOMCでは政策金利の現状維持を決定し、声明文では異例な低金利を少なくとも14年終盤まで維持することも明記した。FRBメンバー予想では、1月時点に比べて14年以降の利上げ予想が減少したため、ゼロ金利解除時期が前倒しの形となり、量的緩和策第3弾(QE3)観測がやや後退した。ただし記者会見でバーナンキ米FRB議長は、必要に応じて追加措置を講じる用意があると述べて、QE3の余地を残した。

  ユーロ圏に関しては、22日の仏大統領選第1回投票でサルコジ現大統領が苦戦したため、5月6日の決選投票に向けて政局不透明感が警戒された。23日のユーロ圏PMI(購買担当者景気指数)速報値は、総合が47.4、製造業が46.0、サービス部門が47.9となり、いずれも3月改定値に比べて悪化して市場予想も下回った。

  各国の国債利回りについては、スペイン国債利回りが上昇する場面もあったが、概ね落ち着いた動きだった。24日のオランダ、スペイン、イタリアの国債入札は無難に通過した。日本時間27日早朝には、格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がスペイン国債格付引き下げを発表したが、反応は限定的だった。また27日のイタリア中長期債入札では、落札利回りが前回を上回ったが、調達額が目標上限近辺に達したため反応は限定的だった。

  中国に関しては、23日に金融大手HSBCが発表した中国4月製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値が49.1となり、6カ月連続で50を下回ったが、3月確定値の48.3に比べて改善したため安心感につながった。

  日本に関しては、27日の日銀金融政策決定会合で追加金融緩和策を決定した。資産買い入れ基金を現状の65兆円から70兆円に5兆円増額(長期国債買い入れを10兆円増額、期間6カ月の固定金利オペを5兆円減額)するとともに、購入する国債の残存年限を1年以上2年以下から1年以上3年以下に広げ、期間を今年末から来年6月まで半年延長した。またETF購入を2000億円増額、REIT購入を100億円増額とした。3月鉱工業生産速報値は前月比1.0%増加となり市場予想を下回ったが反応薄だった。

  外国為替市場では、ドル・円相場、ユーロ・相場ともに、やや円高方向に傾いた。22日の仏大統領選第1回投票の結果を受けて政局不透明感が警戒されたうえに、24日~25日の米FOMCを通過して米国の追加緩和期待が高まった。さらに27日の日銀金融政策決定会合直後に乱高下したが、結局は材料出尽くし感が広がり、円買いが優勢になった。週末27日の海外市場では、終盤は1ドル=80円20銭~30銭近辺、1ユーロ=106円30銭~40銭近辺だった。

■注目スケジュール

  来週の注目スケジュールとしては、国内では5月2日のマネタリーベース、3月毎月勤労統計などがあるだろう。

  海外では、4月30日の独3月小売売上高、スペイン第1四半期GDP速報値、ユーロ圏3月M3、ユーロ圏4月消費者物価指数速報値、米3月個人所得・消費支出、米4月シカゴ地区購買部協会景気指数、日米首脳会談、5月1日の中国4月PMI(購買担当者景気指数)(物流購買連合会)、豪中銀理事会、米3月建設支出、米4月ISM製造業景気指数、米4月自動車販売台数、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁の講演、プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁の講演、2日の中国4月PMI改定値(HSBC)、タイ中銀金融政策委員会、独4月失業率、ユーロ圏3月失業率、ユーロ圏4月製造業PMI改定値、EU財務相理事会、米3月製造業新規受注、米3月耐久財受注改定値、米4月ADP雇用報告、米住宅ローン・借り換え申請指数、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁の講演、3日のマレーシア中銀金融政策委員会、ユーロ圏3月生産者物価指数、ECB理事会(金利発表と記者会見)、米4月ISM非製造業景気指数、米4月企業人員削減数、米第1四半期労働生産性・単位労働コスト速報値、米新規失業保険申請件数、ウイリアムズ米サンフランシスコ地区連銀総裁の講演、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁の講演、プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁の講演、米中戦略・経済対話(4日まで)、4日の豪中銀金融政策声明、ユーロ圏3月小売売上高、ユーロ圏4月総合・サービス部門PMI改定値、米4月雇用統計、ウイリアムズ米サンフランシスコ地区連銀総裁の講演などがあるだろう。

  その後の注目イベントとしては、5月6日の仏大統領選決選投票、ギリシャ総選挙、9日の独3月貿易収支、仏3月貿易収支、9日~10日の英中銀金融政策委員会、10日の日本3月経常収支、韓国中銀金融政策委員会、インドネシア中銀政策理事会、英3月貿易収支、米3月貿易収支、米4月財政収支、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の講演、14日のユーロ圏財務相会合、15日の仏第1四半期GDP速報値、独第1四半期GDP速報値、ユーロ圏第1四半期GDP速報値、EU財務相理事会、17日の日本1~3月GDP1次速報値などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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