豊田通商、豪州で穀物集荷事業に参入

2012年4月26日 05:21

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 豊田通商は25日、豪州の穀物集荷・輸出事業会社であるPentAG NIDERA Pty Ltd.(ペンタグ・ニデラ社)に10%出資すると発表した。これにより豊田通商は穀物産地である豪州における集荷・物流・輸出事業に本格参入することになる。

 豊田通商は、従来より豪州を穀物調達の重要国として位置付けてきた。特にペンタグ・ニデラ社が本拠地を置く東豪州の農家とは長年の取引実績がある。今回の出資により、従来からの穀物トレーディングに加え、ペンタグ・ニデラ社を通じた豪州国内での穀物プール運営強化などの施策により、穀物集荷能力を大幅に高める。ペンタグ・ニデラ社は、豊田通商の出資を契機に、集荷規模を現行の年間200万トンから4年後の2017年3月期までに400万トンに引き上げる計画。

 穀物事業は豊田通商の注力分野であり、これまでも取り組みを進めてきた。調達側の事業ではペンタグ・ニデラ社の出資者であるニデラ社と、南米におけるコーン・大豆などの穀物・油糧種子に関連する包括提携を締結している。今回の出資はニデラ社との連携強化の一環となる。また、供給側の事業ではマレーシアでの飼料原料販売会社の設立や、インドネシアでの製粉事業参入などがある。  

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