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【銘柄診断】ニチイ学館はヘルスケア事業が牽引し増収増益基調の期待大
【介護サービス関連銘柄診断】
ニチイ学館 <9792> は、医療関連事業(医事業務受託、医事コンサルティングなど)、ヘルスケア事業(在宅系・居住系介護サービス、福祉用具レンタル、配食サービスなど)、教育事業(医療事務講座、ホームヘルパー講座、Webカレッジなど)、その他事業を展開している。教育事業では、英会話スクールを運営するGABAをTOBおよび株式交換で完全子会社化(11年12月5日付)した。
11年4月~12月期累計の実績で見ると、医療関連事業は売上高が前年同期比微増の772億円、連結調整前の営業利益が同28%増の62億円、ヘルスケア事業は売上高が同8%増の1001億円、営業利益が同47%増の75億円、教育事業は売上高が同4%増の106億円、営業利益が同55%減の7億円で、ヘルスケア事業が収益柱となっている。
11年12月末時点での介護事業の施設数は、在宅系介護サービスでは居宅介護支援事業所が732カ所、訪問介護事業所が1055か所、通所介護事業所が318カ所、福祉用具貸与事業所が135カ所、訪問看護事業所が21カ所、居住系介護サービスでは、「ニチイのほほえみ」が239カ所、「ニチイのきらめき」が39カ所、「ニチイホーム」が49カ所となっている。
12年3月期通期の連結業績の見通しについては、売上高が前期比5%増の2537億円、営業利益が同40%増の110億円、経常利益が同21%増の117億円、純利益が同64%増の57億円、予想EPS(1株利益)が82円39銭、年間配当が16.0円(第2四半期末8.0円、期末8.0円)としている。
ヘルスケア事業では、在宅系介護サービス、居住系介護サービスともに、利用者数が増加基調であり、介護拠点の新規開設、既存拠点の稼働率向上、家事代行サービスなど利益水準の高い介護保険外サービスの拡大により、増収増益の見込みである。
収益を安定的に成長させる事業構成バランスに改良するとして、医療関連事業における経営支援サービスの拡充、ヘルスケア事業における介護保険外サービスの拡充、保育事業における企業内保育所の受託促進などを推進している。
さらに、介護予防から在宅系、居住系、介護保険外に至るトータルな介護サービスのラインナップを持つことを強みとし、訪問看護サービスやセラピーサービスなどについても積極的な展開を推進している。また中国で福祉用具卸売事業を開始する。
株価の動きを見ると、東日本大震災時の安値圏から反発した後は、13週移動平均線がサポートラインの形となって、上昇トレンドを継続している。足元では1000円台に乗せている。
足元の株価水準を指標面で見ると、12年3月期ベースの連結予想PERは12~13倍近辺、予想配当利回りは1%台半ば、11年3月期BPS(1株当たり純資産752円15銭)ベースの実績PBRは1倍台半ばの水準である。
指標面では予想PERの割安感は薄れたが、業績はヘルスケア事業が牽引する形で増収増益基調が期待されるだけに、上昇余地があるだろう。09年8月の高値1139円も視野に入りそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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