【注目の決算発表】日産自動車は通期業績据え置きで利益確定売りが先行し急反落

2012年2月9日 13:00

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  日産自動車 <7201> は9日、20円安の754円まで下げて4日ぶりに急反落している。前日8日大引け後に今3月期第3四半期(3Q)決算を発表、減益転換して3月通期業績も昨年11月の上方修正値を据え置いたことから、利益確定売りが先行している。前日の米国市場で、同社ADR(預託証券)が、東京市場の終値に対して3円安(円換算値)で引けたことも響いている。

  3Q業績は、前年同期比4%増収、8%経常減益、7%純益減益と伸び悩んだ。ただ3月通期業績対比の利益進捗率は、86~91%と目安の75%を上回った。グローバル販売台数が、中国での低価格セダン「サニー」や電気自動車「日産リーフ」の好調推移などで120万5000台と前年同期より19.5%伸び、円高や原材料コスト高などの悪環境をカバーして小幅減益にとどめた。

  3月通期業績は、グローバル販売台数を475万台、為替レートも1ドル=79.9円、1ユーロ=111.9円と前回11月の想定値を変更せず、業績も据え置き、純利益を2900億円(前期比9%減)と減益転換を見込んでいる。

  株価は、昨年11月の業績増額に自己株式取得が加わって700円台を固め、足元では米国自動車販売の回復と円高後退などで上値を伸ばした。下値では利益確定売りと倍率1倍台で逆日歩がつく信用好需給などの綱引きが続こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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