オンキヨー、ティアックと資本業務提携

2012年1月23日 14:38

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 オンキヨーは20日、同日開催されたの取締役会において、ティアックと資本・業務提携を行うこと、および、同社を割当先とした第三者割当による新株式の発行を実施することを決議したと発表した。

 オンキヨーは、「アンプ、スピーカー」等のアナログ技術に加え、高品質音楽コンテンツの配信やAVアンプのネットワーク対応などをいち早く展開するなど、「デジタル技術」にも積極的に取り組んでいる。また、車載用、TV・PC用などのスピーカーユニットを供給するOEM事業やPC事業も展開しており、近年は、他社AV製品のOEM供給や法人向けPC製品の販売などにも注力して、事業拡大を図っている。

 一方、ティアックは、創業以来、「記録・再生技術」を強みとして、一般AV機器の「TEAC(ティアック)」ブランド製品や高級AV機器の「ESOTERIC(エソテリック)」ブランド製品、音楽制作オーディオ機器「TASCAM(タスカム)」ブランド製品の音響機器事業、航空機搭載用記録再生機器、計測機器、医用画像記録機器、光ディスクドライブ等からなる情報機器事業を展開しており、近年は主力事業である音楽制作オーディオ機器「TASCAM(タスカム)」ブランドの更なる成長加速を図っている。

 今後両社は、それぞれのブランド力、販売力、技術力、生産力を持ち寄り、相互に補完を行うことで、両社の販売拡大、製品付加価値の向上、製品競争力の強化や新市場の開拓などの実現を目指す。

 近年オーディオ市場の縮小傾向が続いており、そのオーディオ市場を再び活性化させることは、コンシューマー向けのオーディオ事業をコア事業とするオンキヨーにとって喫緊の課題となっている。その課題を踏まえ、今回の提携を機に、オンキヨーはプロフェッショナルオーディオ関連製品を含む新規カテゴリへの参入の機会を創出し、ティアックと相互補完関係にあるオンキヨー事業領域の拡大を図る。さらに、双方の製造・販売・物流部門の拠点やチャネル等につき相互補完の関係を構築・強化し、経費削減を図るとともに、高効率な経営の実現を目指す。

 また、提携にあたっては、業務提携に加えて、相互に相手方の株式を新たに取得することにより、両社の協力関係を一層緊密にする。オンキヨーは、ティアックの発行済株式総数のうち10%を取得する。一方、ティアックは、オンキヨーの第三者割当増資を引き受け、第三者割当増資前の発行済株式総数のうち10.4%を取得する。また、オンキヨーからティアックへ取締役1人を派遣する。


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