年末年始の旅行人数は国内・海外とも昨年より増加、海外は4.7%増 JTB調査

2011年12月2日 22:36

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 JTBは2日、年末年始(12月23日~1月3日の12日間、出発日基準)に、「1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通しをまとめた調査結果を発表した。同動向調査は、航空会社予約状況、業界動向、JTB予約状況、1,200人へのアンケート等から推計したもの。

 調査結果によると、年末年始の国内旅行人数は前年比1.4%増の2948万8000人、海外旅行人数は同4.7%増の59万6000人で、合計は同1.5%増の3008万4000人となった。

 海外旅行者の増加に最も影響していると考えられるのは円高。燃油サーチャージが昨年より大きく値上がりしているものの、海外旅行中は円高のメリットを享受できる状況にある。旅行費用はサーチャージの上昇もあって同方面の比較では昨年を上回るが、連続休暇が短いことから近距離方面の旅行者比率が高まるため、全体では昨年比0.8%増の204,700円にとどまる見込み。今年動きのある特徴的な方面は、CM撮影地などで話題となったシンガポールや、香港、台湾などのアジア方面。また、航空機の定期便が増えたハワイが人気となっている。

 今年の年末年始の暦上の連続休暇は短く、長期の旅行には向かない日並びとなっている。しかしながら12月23日(祝)~12月25日(日)が3連休となり、この「クリスマス3連休」の時期に旅行を楽しむ人が増えている様子。また、1月7日(土)~9日(祝)の3連休とあわせて年始に旅行する人も増えている。

 クリスマス3連休の国内旅行では、夜景やイルミネーションが楽しめる都市やテーマパークが人気。また、今年は温泉地や北海道・沖縄などのリゾートの予約も好調で、クリスマス時期の旅行者は昨年を大きく上回る模様。一方海外旅行は、アジアやグアム・サイパンへの旅行者は昨年を上回る見込み。さらにヨーロッパへ旅行する人は、12月23日(祝)、24日(土)に出発し、年内に帰国する人が多いという。

 アンケートによる旅行の目的では、「実家で過ごすため(40.4%)」が昨年より4.4ポイント増えており、家族や親族で一緒に正月を過ごそうという人が増えそう。年末年始に旅行を予定している人に昨年の旅行との違いを聞いた設問では、「久しく会ってない親族や友人と会うため遠出する」と回答した人が24.2%を占めている。また、旅行の同行者も「子供連れの家族旅行」は昨年より3.3ポイント増加の41.9%を占めており、今年の年末年始は久しぶりに帰省する人を含め、親族や友人とのつながりを深めるために実家や遠方へ旅行する人が増えている様子。


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