穀物ビジネス拡大で住友商事が豪州穀物事業を統合

2011年12月2日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 住友商事は、同社50パーセント出資の穀物集荷および販売会社Emerald Group Australia Pty Ltd(以下Emerald社)と、100パーセント子会社である港湾ターミナルおよび穀物サイロ運営会社、Australian Bulk Alliance Pty Ltd(以下ABA社)の経営統合を行う。

 アジアでは昨今の人口増加に加え、経済発展で食の欧米化が進んでいることから、食用目的の穀物(麺、パン、菓子類で使用する小麦など)だけでなく、製油目的の油脂原料(大豆、菜種など)、畜産向け飼料原料(コーン、大麦など)の需要が急増。これに応えるべく、住友商事は2005年1月にABA社に50パーセント出資し、日系企業としては唯一の豪州穀物インフラ基盤を獲得した事に続き、2010年3月にはEmerald社に50パーセント出資することで内陸集荷事業にも進出した。また、2010年4月にはABA社を100パーセント子会社化し、豪州産穀物の内陸集荷から輸出までの川上バリューチェーンの下で、安定供給体制の強化と主にアジア向けの輸出拡大を行っている。

 今回の経営統合により、両社の持つ集荷事業およびインフラ基盤のシナジーを強化し、バリューチェーンの一層効率的な運営および更なる規模拡大を図り、「集荷量10百万トン、全豪シェア30パーセント」の豪州最大級の穀物業者を目指していく方針。また、豪州川上基盤の拡大をてこに、アジア向けや中東向けの輸出拡大、およびアジア各地での川下分野への事業展開を加速させ、拡大していく。

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