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10月の消費者物価指数:4ヶ月ぶりに前年比マイナス
11月25日に総務省から発表された10月の「消費者物価指数(※下部に説明あり)」は前年同月より-0.2%で100.0、コア指数は-0.1%で99.8となりました。総合指数の前年比マイナスは4ヶ月ぶり、コア指数の前年比マイナスも4ヶ月ぶりとなりました。
品目別に前年同月比を見ると、「食料」が-0.2%、「住居」が-0.2%、「光熱・水道」が+4.2%、「家具・家事用品」が-5.8%、「被服・履物」が+0.3%、「保険・医療」が-1.2%、「交通・通信」が+1.4%、「教養・娯楽」が-3.2%となりました。
下落圧力としては、やはり薄型テレビ(-26.3%)や電気冷蔵庫(-28.5%)など家電製品の価格破壊とも言える値下がりが大きいです。あと、たばこ税と傷害保険料が引き上げられてから1年経過したことで、前年比の押し上げ効果がなくなったこともあげられます。上昇圧力としては、原発問題による電力供給不足から発生している電気料金の値上がり、アメリカの量的緩和の影響で価格上昇が起こった石油の関連商品の値上がり、円高の影響で高価格帯の海外旅行をする人が増えていることがあげられます。
純粋な物価下落が続いてしまうと、企業の得る利益は減ってしまいます。企業の利益が減れば、給与・賞与が減らされますので、さらに消費は縮小してしまいます。その結果、またまた企業の利益が減ってしまうという悪循環に陥ってしまいます。基本的に、物価の下落が続くことは経済にとってマイナスになりますのでご注意ください。
※最近の消費者が購入する商品やサービスの値段を表す指標。購入価格は好景気には上がり、不景気には下がりやすいことから、価格変動の大きい生鮮食品を除いたコア指数が景気判断の目安に使われる。2005年=100。
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