「通信費」はBRICsで「食・衣」に並ぶ存在感、博報堂調査

2011年10月3日 10:03

印刷

 博報堂は先月30日、2000年から毎年実施している、グローバル市場でのマーケティング戦略に活用するためのオリジナル生活者調査『Global HABIT(グローバルハビット)』に関し、今回、BRICsとして注目されるブラジル、ロシア、インド、中国の生活者の「お金をかける意識」について、Global HABITの最新(2010年度)データを用いて分析した結果を発表した。

 調査地域は、ブラジル(サンパウロ)、ロシア(モスクワ)、インド(デリー)、中国(北京)で、BRICsの主要4カ国とその中心都市。分析内容は、 「現在お金をかけていると思うもの」と「今後もお金をかけたいと思うもの」の2項目。

 調査結果によると、ブラジル(サンパウロ)では、「通信費」は現在も今後もお金をかける第1位だった。生活基盤の「衣・食」よりも大きな関心となっている。「通信費」以外では、現在は「ふだん着」「外出着」「美容」といったオシャレ周りが上位。今後は「レジャー」「車」「旅行」といったレジャー関連が上位に。特に男性は「車」、女性は「家電」が1位で、大型消費への強い憧れが感じられるという。

 ロシア(モスクワ)では、「通信費」は生活基盤の「食・衣」に肩を並べる存在となっている。現在は「個人的なプレゼント」「外出着」「交際」といった社交を重視する傾向がある。今後は、社交に加えて、「旅行」や「レジャー」といった生活をエンジョイしたい傾向も見られた。また、男女共に「美容」への関心は高く、男性は「家電」や「車」にもお金をかけたいという傾向がみられた。

 インド(デリー)では、「食」への強い欲求が見られた。そんな中でも「通信費」は「食」に肩を並べる存在となっている。「健康・リラックス」や「旅行」への関心も高く、男性は「住居」、女性は「美」や「子供」に関わるものにお金をかける傾向がある。

 中国(北京)では、「通信費」は現在も今後も「ふだんの食事」に次いで2位。現在と今後に変動がなく安定しており、身の丈にあった消費傾向が見られた。トップ10には「趣味」や「貯金」も含まれている。

関連記事