エルピーダ、台湾での上場承認 約123億円を調達

2011年2月9日 12:44

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エルピーダメモリが12月下旬にサンプル出荷を開始した、30nmプロセスの2GビットDDR3 SDRAMを16個搭載する4GバイトDRAMモジュール

エルピーダメモリが12月下旬にサンプル出荷を開始した、30nmプロセスの2GビットDDR3 SDRAMを16個搭載する4GバイトDRAMモジュール[写真拡大]

 エルピーダメモリは8日、台湾証券取引所から上場の承認を得たと発表した。同社の普通株式を原株とする台湾預託証券(TDR)を発行し、約123億円を調達する見込み。調達資金は、次世代DRAM製造工程の研究開発に充てる。

 同社は、1TDRあたり同社普通株式0.05株として、普通株式1,000万株相当の2億TDRを発行する。1,000万株は、同社の2010年12月31日時点の発行済み株式の4.92%にあたる。

 同社は今回の上場について、台湾での存在感を高め、台湾DRAMメーカーとの連携強化も視野に入れた事業機会の拡大や新たな投資家層の獲得、資金調達手段の多様化を実現するとしている。

 米調査会社アイサプライ(iSuppli)の調査によると、2010年7-9月期のエルピーダのDRAM世界シェアは16.1%で第3位。1月末には同調査でシェア第6位の台湾・力晶半導体が生産するDRAMを全量購入することで基本合意しており、シェア40.7%でトップの韓国サムスン電子に対抗するための連携を進めている。

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