エルピーダ、台湾・力晶のDRAM全量購入で基本合意

2011年2月1日 09:56

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 エルピーダメモリは31日、提携先である台湾の力晶半導体が生産・販売していたDRAMの全てを購入し、エルピーダブランド製品として販売することで基本合意したと発表した。今後、早期の正式合意を目指すという。

 現在、エルピーダは力晶が生産するパソコン向けDRAMの半数を購入する生産委託契約を締結している。一方、力晶はエルピーダからライセンスを受け、残り半数の生産分を自社ブランド製品として販売している。これに加えエルピーダは力晶の合弁会社Rexchipが生産するDRAMを毎月約3万枚を購入し自社ブランドで販売する権利を有している。

 今回の合意により、エルピーダはRexchip生産品の購入分を含む力晶のすべてのDRAM製品をエルピーダのブランド製品として販売する。

 エルピーダは新たな設備投資なしでパソコン向けのDRAMの生産能力を拡大することになる。また、急増するスマートフォンやタブレットPC向けの低消費電力型のMobile DRAMの需要に対応し、パソコン向けDRAMの生産を縮小している広島工場の縮小分を補うことにもなるとしている。

 米調査会社アイサプライ(iSuppli)の調査によると、2010年7-9月期のエルピーダのシェアは第3位の16.1%、力晶は第6位の2.7%。単純合計するとシェアは18.8%となり、第2位の韓国ハイニックスの20.9%に拮抗する。シェア第1位はサムスンで40.7%を占めている。

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