【カギ握る円相場】日経平均の終値1万円割れに思う=犬丸正寛

2010年11月30日 18:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

日経平均が30日(火)、終値で11月17日以来、8営業日ぶりに1万円台を割った。しかも、188円安の9937円と安値引け。3つばかりの事が考えられる。

日経平均が30日(火)、終値で11月17日以来、8営業日ぶりに1万円台を割った。しかも、188円安の9937円と安値引け。3つばかりの事が考えられる。[写真拡大]

■1万円割れに思う3つの事

  日経平均が30日(火)、終値で11月17日以来、8営業日ぶりに1万円台を割った。しかも、188円安の9937円と安値引け。3つばかりの事が考えられる。

  (1)円安がさらに続くかどうか様子をみたい   (2)出遅れ株買いが、ほぼ一巡した   (3)日経平均が1万100円台で上値が重くなっている

  11月1日に80円45銭まで進んだ「円高」は現在84円台まで円高修正型の円安となっている。心理的なフシであり、5円刻みのフシでもある1ドル・85円台で円安は止まるのか。あるいは、さらに、一段の円安に進むのか。様子を見るところに来ている。一方、主力・指標銘柄のトヨタ自動車は、既に、11月26日の3340円を戻り高値に調整入りの気配が濃い。代わって、このところ、地方銘柄など出遅れ銘柄が物色されていた。それも、ほぼ物色一巡感がある。

  再度、円安が進み、トヨタなど輸出株が切り返すのかどうかがポイントだろう。幸いに、日経平均、トヨタ株とも30日線には、まだ余裕がある。仮に、明日以降、下げたとしても相場が崩れたということにはならないだろう。しばらくは、トヨタで3100~3300円、日経平均で9700~1万円の小さなレンジでのモミ合いに移る可能性がある。モミ合いを続けながら円相場の行方を見守る動きだろう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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