世界の携帯電話販売、35%上昇:スマートフォンが96%急伸

2010年11月11日 14:21

印刷

 米調査会社ガートナーが10日発表した調査結果によると、2010年7-9月期の世界の携帯電話の販売台数は4億1,700万台で前年同期比35%増加した。とりわけ、スマートフォンは同96%増と高い伸びを示し、全体の販売台数の19.3%に達した。

 OS別では、アップルのiOSとグーグルのアンドロイドがスマートフォンの販売を牽引した。アップルのスマートフォンのシェアは、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)を超える16.7%(前年同期は17.1%)となり、アンドロイドに次いで第3位となった。アンドロイドのシェアは25.5%の第2位で昨年の3.5%から急伸した。ノキアのシンビアンは昨年から首位を守ったが、シェアは昨年の44.6%から36.6%に落としている。

 端末メーカーのシェア上位3社の顔ぶれは昨年と変わらずノキア、サムスン、LGだったが、いずれもシェア比率は昨年から減少している。また、アップルがRIMを超えて第4位に浮上している。

 スマートフォンのほか、ホワイトボックス製品が一部の新興国で販売数を伸ばし、全体の販売台数を押し上げた。ガートナーのリサーチ・バイス・プレジデントのCarolina Milanesi氏は「7-9月期は、ホワイトボックス製品が中国外のインド、ロシア、アフリカ、ラテンアメリカなどの地域に拡大を続けた」「当社はこの減少が一時的なものではないと考えている。7-9月期にも販売台数が増加したが10-12月期にはさらに増加すると考えている」とコメントしている。

 アジアのホワイトボックス製品の伸長の結果、メーカー別では「その他」のシェアが昨年の16.1%から33.0%に大きく伸びた。この結果、トップ5のメーカーの合計シェアが昨年の83%から66.9%に大きく落ち込んでいる。

表1:世界の7-9月期携帯端末販売台数(単位:1,000台)

会社名

10年7-9月期

 販売台数

シェア(%)

3Q09

 販売台数

シェア (%)

Nokia

117,461.0

28.2

113,466.2

36.7

Samsung

71,671.8

17.2

60,627.7

19.6

LG

27,478.7

6.6

31,901.4

10.3

Apple

13,484.4

3.2

7,040.4

2.3

Research In Motion

11,908.3

2.9

8,522.7

2.8

Sony Ericsson

10,346.5

2.5

13,409.5

4.3

Motorola

8,961.4

2.1

13,912.8

4.5

HTC

6,494.3

1.6

2,659.5

0.9

ZTE

6,003.6

1.4

4,143.7

1.3

Huawei Technologies

5,478.1

1.3

3,339.7

1.1

その他

137,797.6

33.0

49,871.1

16.1

合計

417,085.7

100.0

308,894.7

100.0

出典: ガートナー(2010年11月)

表2:世界の7-9月期OS別スマートフォン販売台数(単位:1,000台)

会社名

10年7-9月期

 販売台数

シェア(%)

09年7-9月期

 販売台数

シェア(%)

Symbian

29,480.1

36.6

18,314.8

44.6

Android

20,500.0

25.5

1,424.5

3.5

iOS

13,484.4

16.7

7,040.4

17.1

Research In Motion

11,908.3

14.8

8,522.7

20.7

Microsoft Windows Mobile

2,247.9

2.8

3,259.9

7.9

Linux

1,697.1

2.1

1,918.5

4.7

Other OS

1,214.8

1.5

612.5

1.5

合計

80,532.6

100.0

41,093.3

100.0


出典: ガートナー (2010年11月)

関連記事