RMBキャピタルは株式会社フェイスに対し株主提案(社外取締役派遣)を行いました

プレスリリース発表元企業:RMB Capital

配信日時: 2018-06-06 09:05:00

RMBキャピタルは株式会社フェイスに対し株主提案(社外取締役派遣)を行いました

RMBキャピタルは株式会社フェイスに対し株主提案(社外取締役派遣)を行いました

(シカゴ)- (ビジネスワイヤ) -- RMBキャピタル(以下「RMB」といいます。)は株式会社フェイス(銘柄コード:4295 JP。以下「フェイス社」といいます。)取締役会に対し、RMBパートナー・日本株ポートフォリオマネジャーである細水政和氏を社外取締役として派遣する株主提案(以下、「本提案」といいます。)を本年4月25日付で行いました。RMBは、本提案が少数株主利益の保護、コーポレートガバナンス体制の強化を通してフェイス社の企業価値向上に資すると考えます。RMBは2017年8月時点でフェイス社株式の11%超を保有している旨、大量保有報告書を提出しています。

1.少数株主利益保護の観点から現経営陣を監督する必要があります

RMBは、フェイス社の資本政策について懸念を持っています。現経営陣が日本コロムビアとの株式交換による実質的なエクイティ・ファイナンスを行ってから約一年が経過しますが、温存した余剰現預金を使った戦略的投資が未だに実行されないばかりか、逆に5%の自社株取得による株主還元を決定するなど(平成30年5月14日付フェイス社プレスリリース)、現経営陣の資本政策は一貫していません。また、昨年までは日本コロムビアを核に音楽業界の再編を行う方針を謳っていたにもかかわらず、本年5月の決算説明会資料ではそのような説明はなくなり、「破壊的」イノベーションと称したブロックチェーンなど新技術開発について強調するなど、戦略的投資の方向性についても一貫性を欠いています。このように明確なビジョンを持たない現経営陣が、投資を急ぐあまり資本コストを度外視した拙速な投資を行えば、少数株主にとって正に「破壊的」結果になります。実際、フェイス社において新規事業等投資の名目で過去数年に渡ってコンテンツ事業の赤字が拡大しており、結果、本年度の連結経常利益は前年比66%も下落する見込みです。現経営陣が規律ある投資判断を行っているか、また、これまでの投資効率について十分に検証し株主に説明を行っているか疑問です。

以上のことから、本提案における社外取締役候補者(以下、「本提案候補者」といいます。)を選任し、フェイス社にとって最適な資本政策・経営判断が行われる様、少数株主利益保護の観点から現経営陣を監督する必要があると考えます。

2.コーポレートガバナンス体制を強化する必要があります

RMBは、本提案を巡る現経営陣との協議を通して、フェイス社のコーポレートガバナンス体制に懸念を持つようになりました。具体的には、本提案に対するフェイス社取締役会の意思決定プロセスが不透明でありコーポレートガバナンス体制において重要な問題が存在していると認識しています。すなわち、フェイス社には指名委員会がないため、本提案に対して意思決定をするにあたり取締役会において検討する必要があります。そのためRMBは、意思決定に必要な情報を提供する目的で、フェイス社取締役会、とりわけ社外取締役との面談を強く要望しました。しかしながら、フェイス社の現社外取締役は、RMBからの再三の要望にも関わらず、本提案候補者との面談を拒否し、少数株主のために情報を収集することを怠りました。

フェイス社は、本年の株主総会にむけて新任を含む三名の社外取締役候補を内定しました(平成30年5月22日付「役員の異動に関するお知らせ」と題するプレスリリース)。しかし、これら社外取締役候補者はフェイス社の100%子会社である日本コロムビア株式会社の監査役や株主で業務提携先である吉本興業株式会社の社外取締役であったり、パソナグループの顧問であるなど(フェイス社創業者が過去にパソナグループ社外取締役。また、パソナグループ創業者が昨年まで日本コロムビア社外取締役。)、現経営陣からの独立性に疑義を持たざるを得ません。

以上のことから、フェイス社においてはコーポレートガバナンス体制の要である社外取締役が十分機能していないと判断せざるを得ず、真に少数株主利益を代表する本提案候補者を社外取締役として加える必要があります。

フェイス社による平成30年5月22日付プレスリリース「株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ」の内容は不当であり、到底是認し得ません。

1. 現経営陣が考慮すべき「特定の株主」は支配株主である創業社長です。

フェイス社は,本提案候補者について「特定の株主の利益代表にとどまらず、当社少数株主の皆様の利益を十分に考慮した職務執行をできるかについて疑義があります。」と述べています。

RMBとしても、取締役会及びその構成員である取締役個人が特定の株主の利益代表となることは望ましくないと考えます。そしてフェイス社取締役会において、利益相反関係を真に考慮すべき「特定の株主」とは、フェイス社株式の約34%を保有する創業社長の平澤創氏です。同氏のような大株主が存在するフェイス社においては、特定の株主の利益が優先されないようコーポレートガバナンス体制が確立される必要があります。しかしフェイス社においては指名・報酬委員会が設置されておらず、また、上述のように社外取締役が十分に機能していません。したがって、少数株主の利益を考慮するために、創業社長から真に独立した本提案候補者を社外取締役に選任する必要があります。

2. 意見の多様性を尊重すべきです。

現経営陣は、RMBならびに本提案候補者が資本政策など経営方針の一部について反対意見を持っている事をもって「経営方針を理解していない」と決めつけていますが、これは誤りです。今フェイス社に求められていることは、反対意見をも含む多様な意見を尊重し、建設的な議論を通じて企業価値の向上のために最善の方法を模索することです。

3. 社外取締役には「現実的、具体的な施策」は求められていません。

現経営陣は社外取締役の役割を誤解しています。

東京証券取引所コーポレートガバナンス・コードの原則4-7では,社外取締役の役割と責務について以下のように規定されています。すなわち,①経営の方針や経営改善について、自らの知見に基づき、会社の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る、との観点からの助言を行うこと,②経営陣幹部の選解任その他の取締役会の重要な意思決定を通じ、経営の監督を行うこと,③会社と経営陣・支配株主等との間の利益相反を監督すること,④経営陣・支配株主から独立した立場で、少数株主をはじめとするステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させること、です。

社外取締役が「現実的、具体的な施策」を示すと、それこそ取締役会が懸念するように「経営が混乱する」ことに繋がりかねません。コーポレートガバナンス・コードからも明らかなとおり、社外取締役の重要な役割は経営陣の監督であり、企業価値の向上に向けた「現実的、具体的な施策」を示すのは現経営陣の役割です。実際、フェイス社取締役会が指名する三名の社外取締役候補は、企業価値向上に向けた現実的、具体的な施策を一切示していませんし、また、示す必要もありません。

4. 「経営が混乱する」おそれはありません。

社外取締役の役割は、適切なコーポレートガバナンス体制を確立して経営を監督するとともに、独立した立場から少数株主などステークホルダーの意見を経営判断に反映させることですが、本提案候補者はそのような資質を備えています。これまでも、株主としてフェイス社取締役らとは協議を重ねてきておりますが、協議の過程において混乱が生じたことはありません。また、現実的にも、取締役会決議は最終的には多数決によりなされるため、現経営陣が少数株主を含むステークホルダーの利益の観点から合理的な経営方針を取る限り、決議が滞り経営が混乱するような事態は起こりえません。

RMBキャピタルについて

RMBキャピタルは米国シカゴに本社を置き、個人富裕層や年金・大学基金等の機関投資家を顧客に持つ独立系資産運用会社です。RMBの事業には、ウェルス・マネジメント、ファミリーオフィス・サービス、アセット・マネジメント、退職金プラン・コンサルティングなどがあります。RMBのアセット・マネジメント事業は、グローバル市場の様々な時価総額の企業を投資対象に、長期・集中投資、アクティブ運用を特徴に運用を行っています。より詳細な情報は、www.rmbcap.comをご覧ください。

以上



businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20180605006851/ja/

連絡先
本件に関するお問い合わせ先
株主の皆様:
松尾千代田法律事務所
弁護士 松尾明宏
rmb@matsuolawoffice.com
または
報道関連等の皆様:
RMBキャピタル
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