【横浜市立大学】横浜市立大学を幹事機関として県内6病院が「よこはま医療データハブ」を構築

プレスリリース発表元企業:横浜市立大学

配信日時: 2026-05-25 14:00:00





-臨床データ連携・共同研究に関する連携協定を締結-

 横浜市立大学は、令和8年3月31日付で県内6病院と「臨床データ連携・共同研究に関する連携協定」を締結し、多施設共同研究基盤「よこはま医療データハブ」を構築しました。合計3,705床、年間入院患者延べ約10万人規模のリアルワールドデータを基盤とし、横浜市立大学が幹事機関を担います。
 本ハブには、データ連携に先進的に取り組む県内6病院(横浜市立大学附属病院、横浜市立大学附属市民総合医療センター、藤沢市民病院、横須賀共済病院、済生会横浜市南部病院、横浜市立市民病院)が参画します。各機関が連携し、臨床データの収集・統合・分析および共同研究を推進することにより、臨床研究の高度化、地域医療の質の向上、さらには住民の健康増進に寄与することを目的としています。


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 近年、医療現場で蓄積される診療情報や検査情報などの臨床データは、医学研究の発展や医療の質向上に資する重要な基盤として期待されています。一方で、こうしたデータを適切に取り扱いながら、複数機関で連携して利活用していくためには、データの統合体制や分析体制、研究実施に向けた継続的な連携の枠組みが必要です。

本ハブでは、各病院が保有するDPCデータ*1や検査データ等の臨床データを、


データ(時系列の臨床データ)の統合
個人情報の保護(個人識別性の低減のための加工)
多施設統合解析(横浜市立大学を幹事機関として運用)
リアルワールドデータ研究(リアルワールドエビデンス*2の創出)





の4ステップで取り扱います。これにより6機関は、多施設共同研究およびフィージビリティ調査*3の実施、研究成果の共有および学術発表、医療政策や地域医療の改善に資する知見の創出などに、相互に連携・協力して取り組んでいきます。

 横浜市立大学は、本協定の幹事機関として、データ統合基盤の運用、分析支援、研究総括および個人情報の管理責任を担います。本学は、文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS*4)」に全国25大学の一つとして採択されており、「よこはまデータサイクル」「AI・データハブ」を通じたAI解析環境と大規模リアルワールドデータの蓄積が本協定のデータ統合・分析基盤を支え、本協定の研究成果はJ-PEAKSの達成指標にも還流する双方向の関係にあります。また、医学研究科(臨床医学・社会医学・基礎医学)とデータサイエンス研究科の教員・研究人材が参画することで、医学×データサイエンスの融合による高度な研究体制を構築します。各機関は、必要な範囲でデータを提供するとともに、共同研究に参画します。各機関に所属する職員も、本枠組みを活用して臨床研究を実施することが可能となります。なお、本協定に基づく研究は、倫理審査委員会で承認を受けたうえで実施し、情報公開文書を掲載予定です。データはいずれも個人識別性を低減する加工を施したうえで取り扱います。

本ハブは、


学術成果(学術論文・国際発信)
社会実装(神奈川県・横浜市等の医療政策等への知見の還元)
治験・臨床研究の活性化への寄与
人材育成(臨床研究・統計学・データサイエンス分野の人材育成)



の4つの出口を見据えています。横浜市立大学は、今後も医療機関との連携を強化し、データに基づく研究と実践を通じて、地域社会の健康と福祉の向上に貢献していきます。



【関係者コメント】
横浜市立大学附属病院 遠藤 格(えんどう いたる)病院長
本協定の締結は、神奈川県内の基幹病院が手を携え、臨床データという共有財産を次世代の医療へと橋渡しする重要な一歩です。日々の診療で蓄積されるデータは、個々の患者さんの治療に直接還元されるだけでなく、集積・分析することで地域医療全体の質向上や、より良い医療政策の立案にもつながります。本院はこの基盤を通じて、参画各病院や自治体と連携し、地域に根ざしつつ世界水準の医療と研究を推進していく所存です。

横浜市立大学 後藤 温(ごとう あつし) 特命副学長(J-PEAKS担当)
兼 大学院医学研究科長/附属病院長補佐
「よこはま医療データハブ」は、医学・公衆衛生学とデータサイエンスが融合する新しい研究基盤です。6病院から集約される大規模なリアルワールドデータ(RWD)と、本学のAI・データハブが連動することで、多様な臨床課題に対する実証的な知見を効率的に導き出すことが可能になります。疾患横断的な研究、政策研究への応用、さらには国際共同研究への展開を視野に、医学研究科・データサイエンス研究科などの学内の教員・大学院生の人材が一体となって取り組みます。本協定を、神奈川から発信する医療データ研究のプラットフォームへと育ててまいります。

用語説明
*1 DPCデータ:急性期入院医療を対象に、診断群分類に基づいて作成される診療情報データ。医療の実態把握や質の評価、研究等に活用される。
*2 リアルワールドデータ(RWD:Real World Data)・リアルワールドエビデンス(RWE:Real World Evidence):臨床試験ではなく、日常診療で得られる診療情報や検査データなどのデータをRWDという。RWDの分析により得られる、医薬品・医療機器の使用実態や治療効果・安全性に関する知見をRWEといい、医療・公衆衛生政策や医療の質向上に活用される。
*3 フィージビリティ調査:治験や多施設共同研究を開始する前に、対象患者数、症例集積性、専門医の在籍、検査・診療体制、データの有無などを調査し、実施可能性や参画医療機関の選定を検討するための調査。
*4 J-PEAKS:文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」。地域の中核として特色ある研究を推進する大学を支援する事業であり、横浜市立大学は全国25大学の一つとして採択されている。


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