環境負荷低減に貢献する液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」の販売開始について

プレスリリース発表元企業:ENEOS株式会社

配信日時: 2024-02-06 18:15:00

単相式液浸冷却方法の概略図

データ通信料とDC消費電力のグローバル予測

2024年2月5日
各位
ENEOS株式会社


当社(代表取締役:宮田 知秀)は、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する、サーバー用液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」を、2023年度内を目途に販売開始することを決定しましたので、お知らせいたします。

近年、クラウドコンピューティングや5G、生成AI等のデジタル化技術の急速な発展により、膨大なデータを高速で処理するデータセンター(以下、DC)の増設やサーバーの高性能化が進んでいます。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/384523/img_384523_1.png

また、DCでは、データ通信量の増加に伴い、サーバーの消費電力量や発熱が増大しており、発熱によるサーバーの故障を防ぐための冷却が必要不可欠です。冷却に必要な空調等の冷却設備や、サーバー自体の消費電力量の削減が、DCの課題であり、従来の空冷と比較して、冷却効率の高い液浸冷却による省エネルギー化の貢献(環境負荷の低減)が期待されています。

当社は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みの一つとして、サーバーから発生する熱を効率的に吸収し、高い冷却効率を実現する単相式液浸冷却※1に着目し、関連企業※2と協業して液浸冷却液の開発をすすめ、このたび、液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」の発売に至りました。
本製品は、添加剤処方技術により、使用期間の長期化を実現する高い酸化安定性を有し、様々なニーズに対応できるよう3つのラインナップを取り揃え、グローバル展開を目指しています。

【ENEOS IXシリーズのラインナップ】
1.高引火点品:日本の厳格な消防法を考慮し、引火点≧250℃を有しつつ冷却効率を追求した商品
2.高冷却効率品:世界的な基準である発火点>300℃を有しつつ冷却効率を追求した商品
3.カーボンニュートラル対応品:植物を原料とした、さらなるCO2排出削減に貢献できる商品

当社は、グループ長期ビジョンに掲げた、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向けて、高い省エネルギー性能を有する潤滑油製品の開発、販売を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
以上

※1 単相式液浸冷却方法の概略図
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/384523/img_384523_2.png

https://datacenter-solution-forvice.com/iceraq/
1.サーバー(基板上ICチップ発熱)排熱により温められた冷却液をラック上部より排出
2.温められた冷却液を、冷却液ポンプ(循環ポンプ)で汲み上げる
3.冷却塔(クーリングタワー)で冷却された水を用いて熱交換
4.熱交換器により冷やされた冷却液は再びラック内に戻る

※2 関連企業:KDDI、Intel、GRC
<関連情報>
・KDDIの実証実験Phase3に参画
データセンター内のサーバーを液体冷却、冷却電力の94%減を達成
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2023/03/06/6597.html
・IntelとKDDI共同の実証実験に参画
両社は液浸環境下におけるインテル R Xeon R スケーラブル・プラットフォームの 信頼性、材料との適合性、熱効率などの条件を検証することを目的に実証試験を実施
https://www.intel.co.jp/content/dam/www/central-libraries/jp/ja/documents/2023-04/kddi-immersion-cooling-data-center-solutions-paper.pdf
・GRCの「ElectroSafe Fluid Partner Program」に参画
https://www.grcooling.com/grc-eneos-immersion-cooling-fluids/
・ 液浸冷却液に関するWhitepaper(報告書)をGRCとENEOS連名で発信
https://www.grcooling.com/grc-eneos-immersion-cooling-fluids/
Whitepaper:grc_eneos_enhancing_data_center_performance.pdf
・OCP(Open Compute Project)に参画(2023年9月~)
OCPはMeta(旧Facebook)が発足したオープンソースハードウェアのプロジェクトで、DCのハードウェアやソフトウェアをオープンソース化することで、DCの省エネやコスト削減を実現することを目的として活動。Metaをはじめとする多くの企業や団体が参加しており、DCのハードウェア(液浸冷却液も含む)のオープンソース化を共同で進めている
https://www.opencompute.org/




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