マレーシアでの医療アクセス改善を支援プログラム「BEAUTY(Bringing Education and Understanding to You) & Health」が、活動を開始しました。

プレスリリース発表元企業:アジアがんフォーラム(ACF)

配信日時: 2023-12-07 10:42:06

マレーシアにおける医療アクセス改善を支援するためのプログラムが、2023年11月30日(木)より、活動を開始

一般社団法人アジアがんフォーラム(東京都、代表理事 河原ノリエ(東京大学東洋文化研究所特任准教授・UICC日本委員会広報委員長)、以下ACF)は、マレーシア対がん協会(National Cancer Society Malaysia、以下、NCSM)と共に、2023年11月30日(木)に、クアラルンプールで、BEAUTY & Health プログラムとして教育実践プログラムとして、44本の映像と48冊のブックレット、デジタルレジストリポータルについて発表を行い、プログラムの活動開始を発表しました。



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一般社団法人アジアがんフォーラム(東京都、代表理事 河原ノリエ(東京大学東洋文化研究所特任准教授・UICC日本委員会広報委員長)、以下ACF)は、2022年よりマレーシアでコミュニティ参加型のがん疾患啓発、適切な医療サービスへのアクセス改善を支援することを目的としたプログラム「BEAUTY(Bringing Education and Understanding to You) & Health(支援:アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区))」をNCSMと共に進めてきました。本プログラムでは、検診可能な男女のがんやその他の非感染性疾患(NCDs)について、マレーシアの地域の理髪店や美容院を拠点に、がんに特化した健康知識、リテラシー、リスク低減の実践を向上させるための地域密着型のデジタル介入を行うものです。
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活動の背景


マレーシアでは、2012年から2016年のがん登録者のうち、診断時のがんのステージを報告した58,635人の約63.7%でステージ3または4と診断されています。このほか、マレーシアでは、以下のような課題があります。

<マレーシアにおけるがん対策の課題>
上位中所得国であるが、国レベルのがん対策、データベースが不足

年間の新規癌罹患数が2万人を超え、心血管疾患に次いで死因の第2位

60%以上の住民がstage3 or 4の進行期で診断され予後不良

多民族国家で複数の文化・言語が混在しがんの予防行動とリテラシーの欠如

社会経済的、文化的背景によるアクセスの格差



これらの課題を解決するために、「BEAUTY(Bringing Education and Understanding to You) & Health」では、地域の理美容室を活用した疾患啓発、社会文化的に多様な価値観に対応した教育・プロモーション資材の開発を行い、がん健康教育とリテラシーの向上により、がんの予防と早期発見を促進。100万人以上のマレーシア国民に寄与することを目標としています。

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ACF代表理事河原からは、関係者及び報道各社に対して、このプログラムの将来性についてスピーチを行いました。「BEAUTYプロジェクトは、従来のがん検診の普及啓発とは全く違うものです。これまで全く無関心な人をまきこみ、社会全体で立ち向かうものです。デジタルレジストリポータルには、これからここに多くのデータが集まります。私たちは、様々なステークホルダーと共に、UHCを進めるための必要なことを学び合いたいと願っています。これからも、世界でも未曾有の超高齢化社会に突入する日本から、がんという難問にどう立ち向かうかという叡智を紡ぐこと協力していききます。ぜひ、多くの方々と共有価値創造CSV(Creating shared value)にも挑戦していきたいと願っています」と述べました。

発表内容


2022年から開発を進めてきた44本の映像と48冊のブックレット、デジタルレジストリポータルが完成したことを記念して、その発表を行いました。

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Booklet
11種類のがん種別に、がんのメカニズムと、発症原因、がんを防ぐための行動について紹介しています。多民族国家で複数の文化・言語が混在するマレーシアのために、それぞれお4か国語で作成しました。特設サイトで公開しています。インターネット上でだれでもアクセスできるほか、様々な場面で教材として配布できるようになっています。

詳細情報
https://beauty.cancer.org.my/stg/booklets/

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Movie
がんについて無関心な層に対して、がんに対する関心をたかめるためのメッセージ映像を作成しました。「家族の幸せ」をテーマにした映像で、がんを防ぐ健康行動について関心を高めるだけでなく、がんについての会話が生まれることを期待して作成されました。映像は、2024年以降様々なメディアを通じて配信されていくことが計画されています。特設サイトでも公開しています。

詳細情報
https://beauty.cancer.org.my/stg/videos/

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デジタルレジストリポータル
一般的な健康診断の情報のほかに、家族の状況、自己評価データ、検査結果が登録でき、様々な情報にアクセスできるウェブアプリケーションサービスです。がん関連の自己評価と健康データ保存ができます。積極的な健康管理のために自己評価を行い、個人記録や医療記録のために詳細な臨床記録を保持することができます。また、個別に、次回の検診の予定が案内されるほか、がんを防ぐための情報を獲得することができます。デジタルレジストリポータルは、今後NCSMが実施している数万人単位の検診受診者に活用されてくことが予定されています。地域で実施されるがん検診の情報も紹介され、検診行動を支援していくことなります。

詳細情報
https://beauty.cancer.org.my/stg/national-cancer-screening-registry/

発表会に参加した関係者の声


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発表会には、ACF・NCSM以外に、Yang Berhormat Dato Lukanisman Bin Awang Sauni(マレーシア保健副大臣)、Dr Noraryana binti Hassan(マレーシア保健省疾病管理部副局長(非伝染病))、Datuk Dr. Thirunavukarasu Rajoo(マレーシア医師会(MMA)名誉総務)、Prof. Dr Ari Brooks(ペンシルベニア大学)ら来賓が出席しました。
マレーシア保健省副大臣Yang Berhormat Dato Lukanisman Bin Awang Sauniは、予防と健康全般の重要性についての意識を高めるとともに、美容室等の日常的な機会を活用することは、多くの国民にメッセージを伝える効果的な方法になり得ると述べました。そして「より幅広い国民にリーチするための優れた施策だ。この取り組みは、通常はそのような議論が行われないと考えられる環境で、がん予防を含む健康についての会話をはじまることを目的にしている」と述べました。







「BEAUTY(Bringing Education and Understanding to You) & Health」は、今後、2024年にパイロットスタディの実践が計画されており、2025年以降の持続的なシステム構築を進めていく計画になっています。

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