鉄道向け情報提供プラットフォーム「Train Connect」の提供を開始
配信日時: 2023-10-17 12:00:00
乗車中列車の固有情報をスマートデバイスに発信し、新たな旅客サービスの実現に貢献
三菱電機株式会社は、鉄道車両内に設置する新開発のビーコン装置で、乗客が所有するスマートフォンやタブレット、スマートウォッチ等のスマートデバイスへ、乗車している列車の行先や走行位置、乗車位置(号車)などの列車固有の情報を発信し、列車と乗客をつなぐ新たな旅客サービスの実現に貢献する鉄道向け情報提供プラットフォーム「Train Connect(トレインコネクト)」を開発しました。鉄道事業者やアプリケーション開発ベンダー向けに2024年1月に提供を開始します。
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鉄道向け情報提供プラットフォームTrain Connectの概要
近年、鉄道利用者向けに運行情報や列車の走行位置情報などを表示するサービスが鉄道事業者などから提供されています。また、新たなモビリティサービスとしてMaaS(※1)の実現・普及に向けた取り組みも進められており、運行状況の変化に応じたよりきめ細かい情報提供や利用者一人ひとりのニーズに合わせた案内・誘導をするために、乗車している列車の詳細情報と連携した新たなサービスが期待されています。
当社は今回、多くの鉄道事業者に納入実績がある「列車統合管理システム(※2)」や、鉄道車両向けデジタルサイネージ「トレインビジョン」の技術を応用したビーコン装置を新たに開発しました。この装置は、列車統合管理システムで管理される列車固有の情報を乗客が所有するスマートデバイスに発信します。また、列車情報と連携したさまざまなアプリケーションの開発を容易にするソフトウエア開発キットも用意し、これらを鉄道向け情報提供プラットフォーム「Train Connect」として、鉄道事業者やアプリケーション開発ベンダーに提供します。これにより、乗客のスマートデバイス上に「トレインビジョン」と同等の次駅案内や走行位置の表示が可能となる他、列車の行先や現在の走行位置に応じて周辺のイベント情報を提供するなど、乗車している列車固有の情報を活用した新たな旅客サービスの実現に貢献します。
■「Train Connect」の特長
1.新開発のビーコン装置で、列車固有の情報を統一フォーマットに変換してスマートデバイス向けに発信
・各車両に設置する新開発のビーコン装置で、列車統合管理システムが管理する列車のさまざまな情報から旅客サービス向けに提供可能な情報を抽出
・鉄道事業者や車両の形式によって異なる列車固有情報を、統一フォーマットに変換して発信
・BLE通信(※3)を用いることで、Train Connect対応アプリケーションを搭載したスマートデバイスでペアリング操作をせずにビーコン装置からの情報を受信
・列車の行先や種別(普通・急行など)、現在の走行位置などの列車固有の情報と、ビーコン装置の情報で識別した乗車位置(号車)を利用し、より利便性の高い旅客案内や新たな旅客サービスの実現に貢献
2.ソフトウエア開発キットの提供によりTrain Connect対応アプリケーションの開発を容易化
・ビーコン装置から発信される情報を利用できるアプリケーションインタフェースドキュメントやサンプルコード、ライブラリー等をまとめたソフトウエア開発キットを提供
・列車統合管理システムを習熟していないアプリケーション開発ベンダーでも容易にアプリケーションの開発が可能
・鉄道事業者や路線、車両の形式に依存せず、ビーコン装置を搭載するすべての列車に対応したアプリケーションの開発が可能
■「Train Connect」を活用したサービスの全体像
「Train Connect」は、鉄道利用者向けの新しいサービスを実現する情報提供プラットフォームです。列車統合管理システムで管理される列車の走行位置や列車種別(普通・急行など)、停車駅などの情報は、これまで乗客に提供する手段がなく利用が困難でした。Train Connectでは列車が持つさまざまな情報を活用することで新たな旅客サービスの実現に貢献します。
当社が開発した鉄道事業者向けのビーコン装置は、鉄道事業者や車両形式によって異なる情報を統一フォーマットに変換して列車固有情報としてBLE通信でスマートデバイス向けに発信します。また、アプリケーション開発ベンダー向けのソフトウエア開発キットをアプリケーションに組み込むことで、列車固有情報を多様な用途に活用することが可能になります。
鉄道利用者は、アプリケーション開発ベンダーが開発したTrain Connect対応アプリケーションをスマートデバイスにインストールすることで、乗車している列車固有の情報を活用したさまざまなサービスが利用できます。
Train Connectを活用すると、現在の走行位置情報を利用した次の停車駅でのイベント情報の提供や、乗車列車の行先と種別(普通・急行など)情報を利用した正確な乗り換え情報の提供、ダイヤ乱れによる行先変更に追従した経路情報の提供など、より利便性の高い旅客案内が可能となります。また、乗車している列車や乗車位置(号車)を特定できるため、列車内での忘れ物に気づいた際に速やかに照会を行う機能や、車内で不審者、不審物を発見した際にその場から乗務員に迅速に通報する機能など、新たな旅客サービスの開発が可能となります。
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「Train Connect」を活用したサービスの全体像
■今後の予定・将来展望
当社は今後、鉄道事業者やアプリケーション開発ベンダーへの提案を進め、「Train Connect」の普及を目指します。これにより、MaaSの推進や、必要な情報が必要な時に提供されるアンビエント社会の実現に貢献していきます。
■ビーコン装置の仕様
[画像3: https://prtimes.jp/i/120285/35/resize/d120285-35-31343d2961221bf776c3-2.png ]
■商標関連
[画像4: https://prtimes.jp/i/120285/35/resize/d120285-35-6dfe31fd58156c74eaa2-3.png ]
※1 Mobility as a Service:移動を一つのサービスとしてとらえた新たな概念
※2 車両の各機器と接続し、車両の各種情報を統合管理するシステム
※3 Bluetooth Low Energyの略称
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 交通事業部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL 03-3218-1293 FAX 03-3218-3502
E-mail:trainconnect-kouhou@ny.MitsubishiElectric.co.jp
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