遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアムとPREVENT、希少疾患の早期発見・診断を目的とした連携を開始

プレスリリース発表元企業:一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム

配信日時: 2023-03-07 10:00:00

野本 優二医師(新潟市民病院 緩和ケア内科・科部長)

一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム ロゴ

一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(所在地:埼玉県草加市、代表理事:秀 道広・堀内 孝彦、以下「DISCOVERY」)と株式会社PREVENT(所在地:愛知県名古屋市、代表取締役:萩原 悠太、以下「PREVENT」)は、希少疾患である遺伝性血管性浮腫(以下「HAE」)の早期発見・診断を促進するために両者のアセットを活かした連携を図って参ります。両者連携の第一段階として、PREVENT保有データを活用し、DISCOVERYが開発したHAE診断予測モデルの国内向け検証・改良を行いました。


【両者連携の背景】
DISCOVERYは、HAEと診断されずに症状に苦しむ患者様のために、適切な早期診断および診断率の向上を目指す取り組みを行っています。また、PREVENTは企業ミッションに掲げる“一病息災の健康づくり支援モデル”を実現すべく、製薬業界に関わるステークホルダーとの連携を積極的に推進しています。この度DISCOVERYは、DISCOVERYの掲げるビジョンに共感いただいたPREVENTの保有する事業アセットを活用したHAEの早期発見・診断のため、PREVENTとの連携を推進する運びとなりました。


【両者連携の第一段階】
両者連携の第一段階として、PREVENT保有のリアルワールドデータ*1 (以下「RWD」)を用いて、HAE診断予測モデルのブラッシュアップおよび検証を2022年8月~11月に実施いたしました。DISCOVERYは、その活動の一環として米国RWDを元にHAE診断予測モデルを開発しておりましたが、日本特有の診断傾向の特徴を捉えるために国内データでの検証およびモデルの精度向上が必要でした。そこで、PREVENT保有のRWDをインプットとして、DISCOVERYの持つAI技術を活用することで、HAEに長年携わっている医師の期待を上回る検知精度を国内レセプトデータにて達成しました。
DISCOVERYのワーキンググループ統括リーダーである野本 優二医師(新潟市民病院 緩和ケア内科・科部長)は、「抽出された被保険者はいずれもHAEを疑うべき症状歴であるものの、確定診断のための検査がなされていないケースであった。今後、電子カルテでの検証や抽出された保険者・患者に必要に応じて検査を実施する等、次の研究段階に進めると考える。本取り組みによって潜在患者の発見、適切な治療の提供に貢献していく。」とコメントしています。今後は、ブラッシュアップしたHAE診断予測モデルを活用し、HAEの早期発見・診断に向けた実証等を検討・推進して参ります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/347543/LL_img_347543_1.png
野本 優二医師(新潟市民病院 緩和ケア内科・科部長)

*1 PREVENT保有のリアルワールドデータ:保険者からお預かりしている健康診断データ、レセプトデータを匿名加工したデータベース

*2 本HAE診断予測モデルは、現時点では研究用として開発を進めております。将来において本HAE診断予測モデルを製品・サービス化する場合には、厚生労働省が公表する「プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインについて」(令和3年3月31日付け薬生機審発0331第1号・薬生監麻発0331第15号)に基づく医療機器該当性の判断を含め、関連法令による許認可確認等を行うことを前提としております。


【遺伝性血管性浮腫(HAE)について】
HAEは、遺伝子の変異が原因で主に血液の中にあるC1インヒビター(C1エステラーゼインヒビターまたはC1インアクチベーターともいう)の低下およびその機能が低下する病気です(稀にC1インヒビターの量、機能共に正常なタイプも存在します)。体のいたるところに2~3日持続する腫れやむくみ(血管性浮腫という)を繰り返します。個人差がありますが、10歳から20歳代に発症することが多く、皮膚(手足、顔面、生殖器など)が腫れた場合は一見すると「じんま疹」に似ていることがありますが、強いかゆみを伴わないのが特徴です。のどが腫れる場合は呼吸困難に陥り、生命の危険をきたす可能性があります。また、お腹(胃や腸)が腫れると腸閉塞と同様に嘔吐したり、強い痛みを感じることがあります。

引用元:一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム,「遺伝性血管性浮腫(HAE)とは」
https://discovery0208.or.jp/hae/


【一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(DISCOVERY)について】
「遺伝性血管性浮腫」(HAE)は、体の至るところで持続する腫れやむくみを繰り返す難病です。希少疾患であるがゆえに、認知度の低さや診断に求められる専門性の高さから診断に時間を要することが知られています。日本では初発から診断まで平均で15.6年かかっているとされており、その間、患者さんは時に生命の危険を来す可能性があるこの疾患に苦しみ続けています。
「遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム」は、HAEと診断されずに苦しむ患者さんを救うために、早期診断と診断率向上を目指し2021年2月に設立されました。
本コンソーシアムの特徴は、医療従事者・患者団体の他、本来は各業界内で競争関係にあるIT企業や製薬企業などの幅広い関係者が協創関係を築いていることです。
全身に症状が出る疾患の特性を鑑みて、皮膚科・膠原病内科・腎臓内科・消化器内科・血液内科・救急・口腔外科等、幅広い診療科の医師がお互いの知見を持ち寄っているほか、HAE患者会が患者目線での戦略や疾患啓発に協力しています。
また、IT企業も参画し、AI、遠隔相談システム等のデジタルテクノロジーや、デジタルを活用した疾患啓発を積極的に展開します。
その他、製薬企業から共同で寄附・基金をいただき、早期診断および診断率の向上達成のために協働しています。
このように、さまざまな関係者が「協創」することで、HAEという希少疾患領域において個々の力では成しえなかった新しい発想や取り組みが可能になりました。本取り組みを通して、HAEと診断されず苦しむ患者さんの助けになりたいと考えています。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/347543/LL_img_347543_2.png
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム ロゴ

【企業・団体の概要】
法人名 :一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム
設立 :2021年2月
事業内容:1. 遺伝性血管性浮腫の診断に関するテクノロジーを活用した
医療データ分析技術の開発及び普及事業
2. 遺伝性血管性浮腫の適切な早期診断を実現するための
医療従事者サポート事業
3. 遺伝性血管性浮腫に対する啓発活動事業
4. 遺伝性血管性浮腫に関する専門家及び関連団体との交流、
支援及びネットワーク構築事業
5. その他前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業
所在地 :埼玉県草加市松原1丁目7番22号
代表者 :代表理事 秀 道広(広島市立広島市民病院 病院長)
代表理事 堀内 孝彦(九州大学病院別府病院 病院長)

会社名 : 株式会社PREVENT
設立 : 2016年7月
事業内容 : 医療データ解析、生活習慣病の重症化予防支援事業等
本社所在地: 愛知県名古屋市東区葵1丁目26-12 IKKO新栄ビル9F
代表者 : 代表取締役 萩原 悠太


【一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム(DISCOVERY)】
所在地 : 〒340-0041 埼玉県草加市松原1丁目7番22号
代表者 : 秀 道広、堀内 孝彦
事業内容 : 遺伝性血管性浮腫の診断に関するテクノロジーを活用した
医療データ分析技術の開発及び普及事業等
ホームページ: https://discovery0208.or.jp/


【本リリースに関するお問い合わせ先】
一般社団法人遺伝性血管性浮腫診断コンソーシアム
電話番号: 03-3669-6161
Email : contact@discovery0208.or.jp


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