吸音材の吸音率を計量化し、吸音試作材をシミュレーションできる技術を「イノベーション・ジャパン2022」で公開

プレスリリース発表元企業:学校法人 工学院大学 広報課

配信日時: 2022-10-12 11:30:00

走査電子顕微鏡による微視構造観察の様子

シミュレーションアウトプットの一例(微視構造内空気の流れ)

工学院大学(学長:伊藤 慎一郎、所在地:東京都新宿区/八王子市)の山本 崇史 教授(機械工学科)は、吸音材の構造から吸音率を試算し、材料の構造を設計する研究を進めており、2022年10月4日(火)から31日(月)までオンライン開催される「イノベーション・ジャパン2022~大学見本市&ビジネスマッチング~Online」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)にて公開します。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/329850/LL_img_329850_1.png
走査電子顕微鏡による微視構造観察の様子
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/329850/LL_img_329850_2.png
シミュレーションアウトプットの一例(微視構造内空気の流れ)

フェルトやポリウレタンのような多孔質材料の吸音率が高いことは経験的に明らかですが、その微視構造に関する定量的なデータはありません。この研究では、多孔質材料の微視構造により吸音率がどのように変わるかを明らかにするため、均質化法を用いて多孔質材料の微視構造を設計・評価するマルチスケールシミュレーション手法を構築しました。特徴は3つあり、多孔質吸音材料の微視構造を計算機上で直接設計できること、材料試作・実験評価の材料実験プロセスを計算機上で行えること、最適化手法を組み合わせれば最適な微視構造を創出できることです。これにより、従来必要であった材料の試作をシミュレーションで置き換えることが可能です。
材料構造の方向性の検討やスクリーニングが計算機上で実施でき、設計の効率化、材料の高機能化に繋がります。


■研究者コメント:山本 崇史 教授(工学院大学 工学部 機械工学科)
上記以外の使い方として、多孔質材料のミクロモデルから吸音率などの音響特性を算出する材料実験シミュレーター、ミクロ構造のトポロジー最適化も可能です。機械・設備関連、材料・化学関連の製造業でお役に立てると考えています。


■「イノベーション・ジャパン2022~大学見本市&ビジネスマッチング~Online」概要
一般公開期間: 2022年10月4日(火)~10月31日(月)
主催 : 国立研究開発法人科学技術振興機構、
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
URL : https://innovationjapan-jst-nedo.jst.go.jp/
※サイト閲覧およびセミナー聴講予約には「参加登録」が必要。

<該当技術について>
出展エリア :大学見本市、大学等シーズ展示
出展分野 :マテリアル・リサイクル
出展番号 :JZ-09
出展タイトル:均質化法による多孔質吸音材微視構造の設計


【特許情報】
名称 :多孔質吸音材の音響性能算出装置、方法、及びプログラム
出願者 :学校法人工学院大学
発明者 :山本 崇史
出願番号:特願2020-139455


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