生分解性成型材料「NEQAS(R) OCEAN」を共同開発
配信日時: 2020-08-03 13:30:00
海洋生分解性バイオマスプラの酢酸セルロースをベースに、食品容器・包装資材向け中心に用途開拓
株式会社ダイセル(本社:大阪市北区、代表取締役社長:小河義美、以下:「ダイセル」)と株式会社三和商会(本社:福井県坂井市、代表取締役:角谷雅和、以下:「三和商会」)は、ダイセルの生分解性バイオマスプラスチック「酢酸セルロース」をベースとした成型材料「NEQAS(R) OCEAN」を開発いたしました。従来の生分解性材料よりも優れた物性、成型性を有しており、食品容器および包装資材向けを中心に用途の開拓を進めてまいります。
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NEQAS(R) OCEANとは
「NEQAS(R) OCEAN」は、耐熱性、耐溶出性、耐臭性などの特性を有しております。射出、押出、シートの各成型に対応できるよう開発を進めており、食品容器や成型材料への使用を目指しております。ダイセルの酢酸セルロースをベースに、三和商会のコンパウンド技術「SANTECH-BIO」を採用して加工しております。
「SANTECH-BIO」は樹脂中に様々なバイオマス素材を均一に分散させる技術です。この技術を利用することで、「NEQAS(R) OCEAN」は酢酸セルロース100%のグレードのほか、酢酸セルロースにバイオマス由来の添加剤を組み合わせた*[1]複合材料の製造が可能です。すでに販売を開始しているグレードに加え、今後は物性や成型性をさらに向上させ、「NEQAS(R) OCEAN」の製品ラインアップを充実させてまいります*[2]。
開発の背景と目的
近年、世界的に環境配慮意識が高まり、脱プラスチックや食品容器の再利用などの傾向が強まっておりました。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を機に、衛生面に配慮し感染防止に努める等の理由から、使い捨て容器使用の見直しや、容器そのものへの衛生向上などが求められてきております。
環境対応型プラスチックの課題として、日本国外からの供給依存、材料物性や成型加工性の不足等があげられます。「NEQAS(R) OCEAN」は、酢酸セルロースのバイオ原料ならではの特性と生分解性を生かしながらこれらの課題を解決し、アフターコロナ・ウィズコロナの時代に対応する環境対応型材料として浸透することを目指します。今後、お客様のご要望に応じて、物性や成型性の開発をさらに進めてまいります。
*[1] 「SANTECH-BIO」によるバイオマス由来の添加剤を用いた複合材料として、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)とコメ、貝殻、木粉、灰などを組み合わせた例があります。
*[2] 「NEQAS(R) OCEAN」の製品ラインアップについては、三和商会のウェブサイトをご確認ください。
https://f-sanwa.jp/neqas/neqas-ocean/
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